第25回台北国際ブックフェア(台北国際書展)が2月8日から13日まで、台北世界貿易センター(台湾北部・台北市)の展示ホール1と3で開催される。文化部(日本の省レベルに相当)は19日午後に台北市内で記者会見を開き、複数の新たな試みを発表した。まず、開催時間を拡大する。初日は午後3時には一般の入場者に開放し、2月10日と11日の開催時間は夜10時まで延長する。その他の4日間は夜9時まで延長。
さらに今年は「公民書籍エリア(公民書区)」を初めて設置し、「独立出版(小規模で特色ある出版社)」、「独立書店(小規模で特色ある書店)」、NGO団体及び小規模な出版物などを紹介することで、こうした出版物に関わる人たちが一般の読者と直接対面する機会を提供する。また、同エリアは「文字の迷宮」として設計、入場者は立体的な迷路を歩きながら本を選ぶ形となる。
「国際エリア(国際区)」では「EU欧州連合パビリオン」、「フランスパビリオン」、「ドイツパビリオン」が焦点。「EUパビリオン」はオープンカフェも兼ねており、入場者は好きな本を選び、ここで読むことが出来る。また、開催期間中、毎日午後1時から6時までは無料でコーヒーが提供される。「EUパビリオン」ではチェコ、オーストリア、イタリア、スペイン、スロバキアなどの書籍を展示する他、「国際吧」コーナーでは、入場者がより多くの国々の文化に触れられるようにする。
「愛と本のために命の居場所をさがす」と題された、貴重な古書チャリティオークションも新たな試み。台北国際ブックフェアに古書が加わるのは初めてで、明の時代・万暦(1573年から1620年)年間に重ね刷りで作られた書籍や、中華民国の著名な思想家、胡適氏の署名本などが出品される。読書ファンにとっては一度にたくさんの貴重な古書を目にすることが出来る機会となる。