中華民国(台湾)とエルサルバドル、並びにホンジュラスの自由貿易協定執行委員会会議は昨年8月末に台北で行われた。ホンジュラスの代表団はハリケーンのため出席できず、会議は台湾とエルサルバドルによって進められ、第10号から第13号までの4項目の決議文が署名された。これら決議文は3日に発効した。
決議文の内容は、エルサルバドルが台湾製のゼリー類、アロエジュース類、粘着テープ類の4品目に対して課す関税の率を10年間で徐々に引き下げ、2027年にゼロ関税とすること。関税率は従来、5%から15%だった。ゼロ関税となれば台湾の製品はより高い競争力を持つことになる。
一方、台湾はエルサルバドル産の粗糖と白糖を合わせた輸入枠を年間8万トンに増やす。白糖は年間1万トンで不変。また、エルサルバドル産の天然はちみつ及び乾燥オレンジに対する関税をゼロ関税とする。さらにエルサルバドル産の乾燥バショウ、乾燥バナナ、乾燥パイナップル、乾燥マンゴーに年間で合計1,000㎏の免税枠を設ける。
エルサルバドルは台湾にとって農産物や水産物の主な輸入先の一つ。台湾・エルサルバドル・ホンジュラス自由貿易協定は2007年5月7日に締結された。台湾とエルサルバドルの部分は2008年3月1日に発効しており、実施されてすでに10年近くが経過している。
台湾のエルサルバドル向け輸出額は2007年の7,100万米ドルから昨年(2017年)には1億6,215万米ドルへと128%増加した。エルサルバドルは台湾にとって世界で5番目に大きい甘しゃ糖の輸入先。