国立台湾科技大学(台湾北部・台北市)は8日、廖慶栄学長が日本の国立大学、東京工業大学の三島良直学長とこのほど、両校の正式な全学協定に署名したと明らかにした。今後、教員及び学生による相互実習・留学の拡大や共同研究の推進に努めると共に、国際的な産学連携計画を強化していく。
国立台湾科技大学は台湾における技術職業教育の代表的な大学の一つで、日本の東京工業大学は日本の理工系でトップレベルの大学。国立台湾科技大学は国際的な大学ランキングを争う際、しばしば東京工業大学を比較対象、あるいは「仮想敵」とみなしているが、最近では両大学の交流が日増しに緊密化している。
東京工業大学は2016年、国立台湾科技大学のキャンパスに、「東京工業大学台湾交流センター」を設置した。これは世界で上位100位に入る有名校が台湾に交流施設を設けた初めてのケース。現在、両校では10件を超える国際研究プロジェクトがあり、その分野は機械、材料、電子などに及ぶ。また、エンジニアリングに関する大型の国際フォーラムも数回にわたって開催している。
また、近年国際的な人材競争が激化している中、東京工業大学は40人あまりの学生を相次いで台湾に派遣、夏休みを利用したプログラムに参加させている。これらの学生は国立台湾科技大学による協力を通じて台湾の各企業での実習や参観活動も行っている。
今後、東京工業大学の学生たちによる台湾での実習規模が拡大される他、国立台湾科技大学でも学生の日本企業への派遣をスタートさせる予定で、これが台湾と日本の企業間連携強化につながるよう期待している。