行政院農業委員会林務局(=日本の林野庁に相当)は25日、「野生動物保育諮詢委員会」を開き、台湾固有種であるタイワンザルを含む野生生物の保護等級見直しについて議論した。
その結果、「保育類野生動物(=希少野生動植物種)」に指定されている野生生物のうちキョン、タイワンザル、ハクビシン、フードコブラ属(中国語では眼鏡蛇)、タイワンハブ(中国語では亀殻花)、アマガサヘビ(中国語では雨傘節)、キノボリトカゲ属のJapalura brevipes Gressitt(中国語では短肢攀蜥)、オオジシギ(中国語では大田鷸)の8種が指定を外され、「一般類」に格下げされた。
一方、従来「一般類」とされていた野生生物からは、Taiwan Rosefinch(中国語は台湾朱雀)、ミミジロチメドリ(中国語では白耳畫眉)、キンパラ(中国語では黒頭文鳥)、カンムリチメドリ(中国語では冠羽畫眉)、ソウカダ(中国語では草花蛇)、オグロシギ(中国語では黒尾鷸)、コオバシギ(中国語では紅腹濱鷸)など合計17種が「保育類」に格上げとなった。
林務局は、昨年6月に哺乳類動物の専門家らが行った評価と提言に基づき、現在のタイワンザルの生息状況から見て、「一般類」への変更がその生態系に深刻な影響を与えることはないと判断した。但し、「一般類」への変更が、この野生動植物種がいかなる保護も必要としないことを意味しているのではないと林務局は強調している。
この日の会議では同時に、林務局がモニタリング計画を実施し、「保育類」の指定を解除した野生生物が、保護等級の調整による影響を受けていないかどうかを観察していくことが決まった。