2024/09/12

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文化・社会

オスコアラの「ウルヴァリン」到着、繁殖に新たな「血統」

2019/01/03
1999年に初めてコアラを導入した台北市立動物園がこのほど、遺伝的多様性を維持するため、オーストラリアのカランビン野生動物保護区よりオスのコアラ1頭の提供を受けた。写真は新たにやって来たウルヴァリン。(台北市立動物園提供、中央社)
台北市立動物園(台湾北部・台北市)は1999年に初めてコアラを導入、異なる場所での保護・飼育に関する教育展示を広げてきた。そして台湾で育てられるコアラの遺伝的多様性を維持するため、同動物園では昨年11月にオーストラリアのカランビン野生動物保護区より、オスのコアラ1頭の提供を受けた。
 
このコアラは4歳で名前は「Wolverine(ウルヴァリン)」。カランビン野生動物保護区と台北市立動物園の関係者によってオーストラリアから運ばれ、11月29日に無事台北市立動物園に到着し、検疫作業が行われた。「ウルヴァリン」という名前は米国のコミック(映画化もされている)、『X-MEN』シリーズに登場するキャラクターのもの。コミックや映画の「ウルヴァリン」は両手から飛び出す金属製の爪で戦うダイナミックなキャラクターだが、コアラのウルヴァリンはおっとりした性格で、魅力的な「笑顔」も見せるという。
 
検査の結果、ウルヴァリンの健康状態は各項目とも非常によいことがわかった。またウルヴァリンは繁殖の経験も多く、カランビン野生動物保護区ではすでに子孫を3頭残している。こうした実績もあり、同野生動物保護区は今回、ウルヴァリンを台湾に送りこんで「コアラ保護の大使」とすることを最終決定、台北市立動物園におけるコアラの遺伝的多様性維持に協力することにした。
 
コアラは単体で行動する動物で縄張り意識も強いことから、動物園側ではまずウルヴァリンが新たな環境に適応できるようにする。他のコアラが見えない場所で飼育し、徐々に他のオスコアラの匂いに慣れさせる。ウルヴァリンはすでに公開されており、見学が可能だという。
 
 

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