2024/05/06

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経済

チョコレートの世界大会ICA、台湾産チョコレートが健闘

2019/11/22
チョコレートの品評会「インターナショナル・チョコレート・アワード(ICA)」の世界大会(ワールド・ファイナル)が現地時間18日、グアテマラで開催され、台湾産カカオを使ったチョコレートが多数受賞した。写真左から2人目は屏東県東港鎮(台湾南部)からやって来た福湾巧克力(Fu Wan Chocolate)の創業者、許華仁さん。(業者提供、中央社)
世界的なチョコレートの品評会である「インターナショナル・チョコレート・アワード(International Chocolate Awards、ICA)」の世界大会(ワールド・ファイナル)が現地時間18日、グアテマラで開催され、台湾産カカオを使ったチョコレートが健闘した。
 
台湾から世界大会に進出したのは福湾巧克力(Fu Wan Chocolate )、楽布朗原豆研磨精品可可(Love Brown Cacao)、曽志元巧克力(Zeng Zhiyuan)、妮娜巧克力(Cona’s)、黒方巧克力(Hey Fun Chocolate)、Q sweet精品甜点、可可徳欧(CacaoD’or)、荘式巧克力(Chuang Chocolate)、九日風(Leventetlesoleil)、拾米屋/木土豆寸(Sheme House)、香格里拉台南遠東国際大飯店(シャングリラ・ファーイースタン・プラザ・ホテル台南)、可可雅米(Cocoa Yummy)、時佑食品(Cemas Kakanen)の13社。
 
そのうち屏東県東港鎮(台湾南部)の福湾巧克力(Fu Wan Chocolate)が金賞5個、銀賞19個、銅賞4個を獲得した。金賞の内訳をみると、「台湾1号屏東黒チョコレート62%(Taiwan No.1 62%)」が「Plain/origin dark bar categories(プレーンダークバーチョコレート)」部門の総合優勝「Best in competition」を含む金賞3個を獲得。「台湾鉄観音茶チョコレート62%」が金賞1個、「台湾馬告(「馬告」とは山胡椒のこと。アオモジ。先住民族の調味料として知られる)チョコレート62%」が金賞1個を獲得した。
 
福湾巧克力は今年9月に台湾の屏東県で開催されたICAアジア太平洋地区大会でも31の賞を獲得している。3か月後に行われた世界大会で、ダークバーチョコレートの最高賞を獲得したことの意義は大きい。福湾巧克力の創業者である許華仁さんによると、今大会で金賞3個を獲得した「台湾1号屏東黒チョコレート62%」は、台湾産カカオが持つ独特の風味を持つチョコレートで、2017年のICAアジア太平洋地域大会で初めて賞を獲った。許華仁さんは「さらにダークバーチョコレートの最高賞『Best in competition』を受賞することが出来たことは、台湾産カカオの品質とチョコレート作りの技術がすでに国際レベルに達していることを証明するもの」と語っている。
 
台湾からはほかに、拾米屋の「桂花滇紅」が「White chocolate ganaches or truffles部門」で金賞を、妮娜巧克力が「Milk chocolate enrobed fruit pastes, jellies/gelée部門」で金賞を、曾志元が「Micro-batch – Plain/origin dark chocolate bars部門」で銀賞を、九日風が「White chocolate ganaches or truffles部門」で銀賞を、荘式巧克力の「小小兵(Minions)」が「Dark chocolate enrobed caramels部門」で銀賞を、楽布朗原豆研磨精品可可が「Micro-batch – Plain/origin dark chocolate bars部門」で銅賞を獲得した。また、台北市(台湾北部)の「Q Sweet精品甜点」は「White chocolate bars with inclusions or pieces部門」で銅賞2個を獲得した。創業者のQueenieさんは「今年初めて参加したが、ファイナリストに選ばれ、さらに2つの賞を獲得できて嬉しい」と喜んだ。台湾企業が出品した商品がフレーバーチョコレートバー分野のホワイトチョコレート部門で入賞するのは初めてのことで、Queenieさんは「今後、チョコレートの道を進むための励みになる」と述べている。
 
屏東県内埔郷の「曽志元巧克力」は、昨年初めてICAに参加し、金賞を獲得した。今大会の成績は金賞2個、銀賞6個、銅賞1個だった。そのうち金賞を獲得したのはカカオ含有量95%と60%のダークチョコレート。今大会は屏東産のゴボウを隠し味に使った商品を出品した。地元の風味を取り入れたチョコレートは審査員を魅了し、見事銀賞を獲得した。
 
同じく屏東県から出場した「可可雅米」は銀賞1個を獲得した。また、「喜楽可可咖啡園(Joy Cacao Coffee Plantations)」は、今年仏パリで開かれたサロン・デュ・ショコラで発表される国際カカオアワード(International Cocoa Award)の世界Top 20に選ばれた。
 
福湾巧克力の創業者、許華仁さんによると、ICAアジア太平洋地域大会で台湾にもやって来たICAのマーティン・クリスティー(Martin Christy)氏が世界のチョコレート業者に対し、「皆さん、注意してください。台湾産のチョコレートの勢いが増しつつあります!」と述べたことを覚えている。許華仁さんは今大会の受賞式の際、「グアテマラはカカオを初めて栽培したマヤ文明の発祥地。その場所で世界最高の賞を獲ることが出来た意義は大きい」とコメントした。
 
台湾最大のカカオの産地を持つ屏東県の潘孟安県長(=県知事)は21日夜、自身のフェイスブックに「今日はちょうど『世界ハロー・デー』だ、屏東県は世界の共通言語であるチョコレートで世界の人々と友達になり、屏東産ココアを世界一だと言わせたい」と書き込んだ。
 
ICAは2012年に始まったチョコレートの品評会で、世界各地から招かれた専門家が審査員を務める。アメリカ、アジア太平洋、ベルギー、フランス、イギリスの10以上の地域ごとに地域予選を行い、その入賞者が世界大会に進むことができる。チョコレート業界公認の最大規模、且つ厳しい審査基準を設けている品評会である。
 

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