2024/05/04

Taiwan Today

文化・社会

台湾を擬人化したAIキャラクター、戴怡宛ダイ・イーワンが登場

2019/12/17
台湾の1万人の顔データを合成し、台湾を擬人化した人工知能(AI)キャラクター、戴怡宛(ダイ・イーワン)がこのほど若者の手によって生み出された。(「Dai Yi Wan | 戴怡宛」紹介動画のスクリーンショット、自由時報)
台湾そのものを表した人工知能(AI)キャラクター、戴怡宛(ダイ・イーワン)がこのほど若者の手によって生み出された。外見は台湾の1万人の顔データを合成した女性のキャラクターだ。
 
これを手がけたのは平均28歳の若者4人で、チーム名は「双城街」。メンバーの劉昱伶さん、沈昇勳さん、黄威愷さん、陳育律さんの4人は、世界最大級の広告賞「カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル」の青年部門、ヤングライオンズコンペティションの台湾代表を目指し、「Dai Yi Wan戴怡宛」プロジェエクトに取り組んだ。
 
戴怡宛は台湾を擬人化したもので、プロフィールは2006年国立台湾大学政治学科卒業、公衆衛生と社会学の単位も取得している。これまで立法委員(国会議員)アシスタントの仕事に就き、エイズのスクリーニング検査普及やジェンダー平等の実現に努め、気候変動の専門家育成や行政資料のオープンプラットフォーム整備といったプロジェクトにも関わった。
 
戴怡宛の外見は、顔の平均値を算出するAI技術を用いて、台湾の1万人の顔データを合成した平均顔。1万人の中には蔡英文総統や、このほど国民党から総統選に立候補している韓国瑜・高雄市長など有力政治家も含まれている。公開データの正面顔写真を使っており、政治家の比率は高めとなっているそうだ。
 
劉さんによると、台湾は中国との関係が原因で、他国と正面から行き来することができず、国として認められていない国家であると指摘、「国という立場を使えないならば、人という立場で台湾を知ってほしいと考えた」という。
 
沈さんは、台湾はクラスの中で排除された透明人間のようで、持続可能な発展の取り組みもほとんど知られていないが、人間となったことで客観的に向き合い「付き合いたい友達であり、雇いたい従業員である」ことを判断し理解してほしいと述べた。
 
戴怡宛はソーシャルメディアのリンクトインでつながりを増やし、最終的には国際機関で就職するチャンスをつかむことが目標だという。沈さんと黄さんは、そうすることで本当の意味での「戴怡宛(台湾) can help!」を証明することができると意気込んでいる。

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