2024/11/24

Taiwan Today

観光

去年の訪台外客数は過去最高の延べ1,184万人、各国・地域からバランスよく成長

2020/01/07
2019年の訪台外客数は延べ人数で約1,184万人で前年比7%増。中国大陸からの旅行者は微増だったが、日本や韓国からの旅行者は過去最高に。バランスの取れた成長となっている。(聯合報より)
入境(入国)統計によれば、2019年の訪台外客数は延べ人数で約1,184万人で、2018年の同1,107万人から7%の成長を見せた。中国大陸からの旅行者は延べ271万人で2018年の同270万人から0.5%の微増にとどまった。中国大陸以外の来台旅行者は延べ914万人近くで、2018年の同837万人と比べて9%の増加。特に日本人旅行者は昨年12月9日、初めて年間延べ200万人の大台に達した。日本人旅行者と韓国人旅行者の数はいずれも過去最高で、前年比でそれぞれ約10%と20%の成長率となった。また、「新南向政策」の対象国である18カ国からの旅行者も前年比で約6%増えた。「新南向政策」は、政府が東南アジア、南アジア、オーストラリア、ニュージーランドとの幅広い関係強化を目指して推進している政策。
 
2019年には2018年より延べ77万人ほど多い旅行者が台湾を訪れたことになる。交通部観光局(日本の観光庁に相当)では、海外からの旅行者をより幅広く、安定的に呼び込むことが出来たのは、台湾が「世界への売り込みルートを拡充し、成長の可能性を秘めた重要な市場には拠点を設けて市場開拓に努めること」ならびに「国と分野、業界を跨いだ協力を強化し、台湾観光の国際的な競争力を高めること」という2つの方向で積極的に取り組んだ結果だとしている。
 
その重点はまず、国際的なPR活動と拠点を設置しての市場開拓。具体的には様々なテーマにあわせた奨励金や補助を用い、業者の集客意欲を高めた。例えば旅客機のチャーターに関する補助。2019年の第4四半期には日本、韓国と花蓮(台湾東部)間で運航されるチャーター便を38便に増やすことに成功した。さらに韓国の江原道、日本の松山市と台湾との間に直行便を就航させている。また、観光局は昨年、ホーチミン市とロンドンに海外弁事処を、そしてモスクワ、ジャカルタ、ニュージーランドのオークランド、シドニー、バンクーバーに「台湾旅遊服務処」(台湾ツーリストサービスセンター)を新設、それぞれの都市で台湾観光のイメージを高め、現地の業者が台湾観光の旅行商品を販売するのをサポートした。
 
もう1つの方向である「国と分野、業界を跨いだ協力の強化」では各国との観光交流を活性化。台日と台韓の観光協力会議(観光サミット)を旅行見本市・即売会と結びつけ、観光に関するそれぞれの経験の共有を加速、同時に互いのアウトバウンド能力を強めた。また、学術研究の力を取り込む面では、観光局は国立高雄餐旅大学(台湾南部・高雄市)、国立高雄科技大学(高雄市)、国立台湾海洋大学(台湾北部・基隆市)とクルーズ客船研究プロジェクトを立ち上げ、「台湾郵輪研究発展中心」(台湾クルーズ客船研究発展センター)も発足、同時にアジアクルーズ連盟(ACC)を通じて世界ならびにアジア市場へとプロモーション活動を拡大した。一方、国内では台湾が持つ観光資源の多様性と豊かさを総合的に強化、国家表演芸術中心(ナショナル・パフォーミングアーツ・センター)、鉄道及び山岳森林部門、修学旅行と教育、見本市とインセンティブ旅行、クルーズ会社と港湾管理部門などと垣根を越えた協力プラットフォームを構築し、資源の観光化とプロモーションの国際化を実現、世界からの旅行者のために台湾を目的地に選ぶに足る、より多元的な魅力を紹介した。
 
交通部観光局は刻々と変化する国際市場に対応しながら、「多元的な発展と世界への展開」というプロモーションのコアとなるコンセプトを堅持し、台湾をアジアにおける「フレンドリーでスマート、体験型」の重要な観光旅行先へと成長させていく考え。
 
 

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