2024/05/07

Taiwan Today

政治

総統選挙など控え、呉釗燮外交部長が海外メディアに制度と国情を説明

2020/01/10
総統選挙と立法委員選挙を11日に控え、呉釗燮外交部長(中央)が9日、海外メディアを対象とした記者会見を開き、中華民国(台湾)の国情、民主的な選挙、外交政策の成果を説明した。写真は会見の様子。(外交部)
第15代正副総統選挙と第10期立法委員(国会議員)選挙が11日に行われる。これについて外交部(日本の外務省に相当)の呉釗燮部長(大臣)は9日午前9時半に外交部で海外メディアを対象とした記者会見を開き、中華民国(台湾)の国情、民主的な選挙、及び外交政策の成果を説明した。会場には米国、イギリス、日本、ドイツ、フランス、スペイン、イタリア、スウェーデン、スイス、カナダ、オーストラリア、シンガポール、韓国、タイ、フィリピン、香港などから70人あまりの記者が集い、取材を行った。
 
呉釗燮外交部長は、1996年に総統直接選挙が行われて以降、台湾ではすでに平和的な政権交代が3度起きるなど、台湾の民主は成熟しているばかりでなく活力に満ちていると指摘、また、台湾は世界が認めるアジアで最も開放的かつ自由な民主国家だと強調した。呉外交部長はその上で、台湾は民主のサクセスストーリーの1つとして人々の心を明るく照らす灯台となり、アジア太平洋地域及び全世界の民主に希望を与えられること、そして世界の自由と秩序を守るために貢献できることを望んでいると述べた。
 
政府の実績として呉外交部長は、2016年からは堅実外交と互恵互助の原則を堅持して、国交樹立国及び理念の近い国家と様々な分野での協力を継続的に深化させてきたと説明。民主的ガバナンス、女性のエンパワーメント、信仰の自由、ジェンダーの平等、フェイクニュース対策、公衆衛生、気候変動など重要な課題においていずれも効果的かつ濃密な交流をし、地域に対しても貢献することが出来たと胸を張った。また、台湾はこれら地球規模の課題について、様々な国と二者間で、もしくは多角的に協力を進めているほか、米国と締結した「グローバル協力訓練枠組み(Global Cooperation and Training Framework、GCTF)」を通して米国、日本、スウェーデン、オーストラリアなどのパートナー国との協力関係も強化しているという。
 
国際社会において台湾が中国による圧迫を受けていることについて呉外交部長は、蔡英文総統は引き続き穏やかで行き過ぎない政策で台湾海峡両岸の現状を維持していくと説明、台湾の善意は変わらず、両岸が政治的な前提を設けないで対話を再開できることを希望すると述べた。一方で呉外交部長は、「我々は中国の圧力に屈しない」とし、国家の安全を守り抜く決意を強調した。
 
地域経済の統合について呉外交部長は政府の進める「新南向政策」の成果を強調した。「新南向政策」は、東南アジア、南アジア、オーストラリア、ニュージーランドとの幅広い関係強化を目指す政策。呉外交部長が述べたところによると、台湾と「新南向政策」の対象となっているパートナー国との関係は、貿易、投資、文化教育、観光などの分野を問わずいずれも明らかに進展しており、台湾は今後もこれらの国々との協力を続けるほか、引き続き「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)」加盟を目指し、地域経済の連携を強化していく。
 
そして今回の選挙に関連して呉釗燮外交部長は、「台湾における自由民主の価値は人々の心に深く根付いており、選挙の結果如何にかかわらず、台湾は自由民主の国であることを誇りとして未来の挑戦に向き合っていく。台湾の自由民主はこれからも深化し、力強く成長していく」と述べた。
 
 

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