2024/11/24

Taiwan Today

政治

マスクの購入が実名制に、購入できるのは7日に1度で1人2枚まで

2020/02/04
新型肺炎でマスクの品薄状態が続いていることから、政府は6日よりマスクの購入に実名制を導入する。販売は健康保険の特約薬局で行い、買えるのは7日に1度。1人2枚までとなっている。従来のコンビニエンスストアでの販売は打ち切られる。写真はコンビニが実名制移行を知らせる貼り紙。(中央社)
新型コロナウイルスによる肺炎拡大の影響でマスクが品薄の状態が続いている。政府は1月末に、台湾で生産されるマスクを全て買い上げ、1枚6台湾元(約21日本円)で1人1日3枚に限って販売する政策を打ち出したが、依然としてマスクの入手が困難な状況が続いている。
 
行政院(内閣)の蘇貞昌院長(首相)は3日、販売に際して購入者の実名を記録する制度について内部で話し合い、6日から実名制を導入すると決定した。慢性疾患の患者に対する処方箋のケースにならい、購入を希望する人は台湾全土に6,000あまりある健康保険特約薬局へ行き、全民健康保険カード(健保カード)を機器に差し込めばマスクを買うことが出来る。外国人でも台湾での居留証があれば購入は可能。
 
実名制導入に伴い販売に関する規則も調整、1人が1度に買える数量は2枚とし、価格は1枚5台湾元(約18日本円)に引き下げる。そして1度購入した人はそれから7日経過しなければ再び買うことはできない。これにより全ての人に1パック(マスク2枚入り)が行き渡るようにする一方、一部の人が繰り返し列に並んで購入を重ねたり、買いだめしたりする事態を防ぐ。家族や友人の分まで代理購入する場合、委託者の健保カードは1度の購入に1枚しか使えないようにし、1人が他人名義で大量のマスクを手に入れる違反行為を防ぐ。
 
特約薬局への毎日の配給分は大人用マスク200枚、子ども用マスク50枚。スムーズな販売のため購入者をグループ分けし、国民身分証IDナンバー(外国人の場合は居留証IDナンバー)の末尾の数字が奇数の人は月曜日・水曜日・金曜日に、偶数の人は火曜日・木曜日・土曜日に購入を受け付ける。日曜日は奇数偶数共に受け付ける。
 
マスクの配送は中華郵政股份有限公司が担う。5日の夜には各薬局にマスクが届き、6日の朝、営業開始と共に購入可能となる。新制度では各薬局のマスク在庫量も透明化。唐鳳政務委員(無任所大臣に相当)が、「コンビニエンスストアにおけるマスク在庫現況」マップを設置したエンジニアチームと協力して「薬局版」のマスク在庫量システムを開発することにしている。これにより、どの薬局にどれだけの在庫があるかがインターネットを通じて一目瞭然となる。
 
実名制導入後、マスクの販売に関する明確なデータが得られるようになることから、販売の勢いが鈍ればただちに購入数の制限や購入間隔などを調整して対応することが可能になる。
 
67ある「偏遠郷鎮」(人口密度が台湾全土の平均の1/5未満の郷・鎮・市・区)のうち52カ所には健康保険特約薬局が無い。このため政府は、県や市所轄の衛生所を通じてマスクを販売する。また、寝たきりの独居老人や心身障害者などに配慮し、各自治体が在庫分を放出し、マスクを必要とする社会的弱者に提供していくよう厳重特殊伝染性肺炎中央感染状況指揮センターが調整にあたるということ。
 
 

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