高校以下の学校及び公立幼稚園で25日より新学期が始まった。政府はすでに、各県・市が指定する場所に、各学校の備蓄品として提供するべく非接触体温計2万5,000個、マスク645万枚を配備している。これに加え、中央感染症指揮センター(新型肺炎対策本部に相当)の指揮官を兼務する衛生福利部(日本の厚生労働省に類似)の陳時中部長(=大臣)は25日、児童・生徒の感染予防のため子ども用マスクの販売に便宜を図るとし、今月27日(木)以降、子ども用マスクに限っては国民身分証のIDナンバーに基づく購入曜日を分けず、毎日購入できるようにすることを明らかにした。
台湾では2月6日以降、国内で生産されるマスクをすべて政府が買い上げ、保険薬局に設置された機器に全民健康保険カード(=保険証)を差し込むことでマスクを購入できる「実名制」を導入している。さらに、販売をスムーズに行うため、国民身分証のIDナンバー(外国人の場合は居留証IDナンバー)の末尾の数字が奇数の人は月曜日・水曜日・金曜日に、偶数の人は火曜日・木曜日・土曜日に、日曜日は奇数偶数共に購入できるとしている。子ども用マスクについては、当初は成人用マスクと同様、7日に1回、1回につき2枚(1枚5台湾元)の制限を設けていた。しかし、新学期を目前に控えた20日以降、12歳以下の児童については、7日に1回購入できるマスクの上限を4枚に引き上げた。さらに22日以降は子ども用マスクを購入できる年齢を13歳以下に引き上げた。これが27日以降、以下のように変更となる。
1.
13歳以下(2007年1月1日生まれ以降)の児童に限り、国民身分証のIDナンバー(外国人の場合は居留証IDナンバー)の末尾の数字が偶数・奇数のいずれでも、毎日マスクを購入できることとする。但し、購入できるのは7日に1回に限られる。
2.
13歳以下の児童のマスクを代理で購入する場合、1人1回につき13歳以下の全民健康保険カード3枚まで提示することができる。
3.
その他の規定は従来と同じ。
なお、陳時中部長は、「子ども用マスクは現在、十分な供給量を用意しているが、購入率は5割余りにとどまっている。今回は新学期の開始に合わせて規制を緩和することにした。今後も状況を見て、措置を見直していく」と説明している。