中央感染症指揮センター(新型肺炎対策本部に相当。中国語の正式名称は中央流行疫情指揮中心)は3日、台湾で確認された新型コロナウイルス感染者が累計42人となったことを明らかにした。
同センターは2日、台湾で累計41人目の感染者が確認されたことを明らかにした。新たに感染が確認されたのは、台湾で累計34人目の感染者に認定(2月28日)された50代女性の娘で、20代の女性。直近の渡航歴がなく、アレルギー体質であることを除いて、特に症状は出ていない。母親が2月14日に低血糖症と全身の倦怠感を訴えて入院したことから、2月15日から26日までの期間、何度か病院を訪れてその身の周りの世話をしていた。2月28日に母親の新型コロナウイルス感染が確定した後、衛生当局によって濃厚接触者と認定され、検体採取の上、隔離入院の措置が取られていた。1回目のウイルス検査では陰性だったが、2回目の検査で陽性が出た。
3日には台湾で累計42人目となる感染者が確認された。台湾34人目の感染者(50代女性)が入院していた病院の、同じ病棟、別病室の入院患者(すでに退院)の世話をしていた50代女性。直近の渡航歴がなく、2月23日に全身の倦怠感とせきの症状を訴えて医療機関を受診していた。衛生当局は3月1日、新型コロナウイルスに感染している可能性の高い入院患者やその介護者等の追跡や検体採取を実施する過程で、この女性が呼吸器系の症状を訴えていることを知り、直ちにウイルス検査を行うと共に、陰圧室のある隔離病棟に入院させた。その結果、3日になって感染が確認された。
台湾で累計42人目の感染者と認定されたこの50代女性は、2月17日から24日までの期間、入院していた家族の世話をするためにこの病院を訪れていた。衛生当局による初歩的調査の結果、台湾で累計36人目及び37人目の感染者と認定されたこの病院の看護士は、ウイルス感染が確定する前の2月21日から23日までの期間、この50代女性の家族(入院患者)の世話をしていた。この50代女性は、そのうち36人目の感染者(看護士)と短時間接触していたが、37人目の感染者(看護士)とは接触がなかった。同センターでは今後調査を進め、この50代女性の感染源を特定するとしている。
この病院での感染拡大は、「クラスター」と呼ばれる集団感染と認定されている。この「クラスター」に関連しては、濃厚接触者295人を特定し、そのうち247人から検体を採取。うち、6人が陽性、206人が陰性、その他は検査の結果待ちとなっている。