LGBTQ(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、クィア・クエスチョニングの頭文字を取った性的少数者の総称)をテーマにしたコンテンツに特化した台湾の動画配信業者「GagaOOLala」が今月15日より、全世界での配信サービスを開始した。「GagaOOLala」は2017年1月にサービスの提供を始めたOTT業者。これまでは香港・マカオ、東南アジア諸国、インドなどの南アジア諸国でサービスを提供していた。行政法人文化内容策進院(台湾クリエイティブコンテンツエージェンシー、略称TAICCA)の経費助成を受け、サービス提供の対象を全世界に拡大した。台湾のOTT業者が、全世界でサービスを提供するのは初めてのこと。
「GagaOOLala」はまず、LGBTQに特化したコンテンツ400点を配信している。そのうち90点余りは台湾の作品で、映画「親愛的卵男日記(邦題:バオバオ フツウの家族)」、「紅楼夢」、「花吃了那女孩(邦題:キャンディレイン)」、「刺青(邦題:Tattoo -刺青)」、「喜宴(邦題:ウェディング・バンケット)」、「愛情萬歳」、「美麗在唱歌(英題:Murmur of Youth)」、それにドラマ「紅色氣球(英題:Red Balloon)」、「深藍與月光(邦題:ダークブルーとムーンライト)」などがある。これとは別に、台湾のオリジナル短編動画50点以上も配信されている。台湾の作品以外には、韓国の「Fantasy of the Girls」、「Spa Night(邦題:サウナの夜に)」、「Stateless Things」、日本の「アスリート~俺が彼に溺れた日々~」などアジア各国の作品も含まれる。
文化内容策進院の丁曉菁董事長(=会長)は、「GagaOOLala」は台湾で初めて全世界でサービスを提供するOTTプラットフォームで、「台湾のオリジナルコンテンツがより多く、自国のOTTブランドを通して世界に向けて配信され、その中から利益を得られるよう期待している」と述べている。
2019年に設立された文化内容策進院は、その仲介的役割によって、省庁、分野、プラットフォームを横断した協力の枠組みを確立し、文化、科学技術、経済のエネルギーを統括すること、そして台湾に文化コンテンツ産業のエコシステムを生み出し、コンテンツ産業への投資やイノベーションを促進することで、台湾文化のブランドイメージを形成することを目指している。台湾独自の豊かな文化をさまざまな形式で世界に伝え、文化の世界地図に台湾を引き込み、そしてそれをより彩り豊かにしたいと考えている。