2024/05/06

Taiwan Today

文化・社会

尤美女女史、人権とジェンダー平等への貢献で仏の国家功労勲章受ける

2020/07/10
尤美女前立法委員(左)が9日、フランスのJean-Francois Casabonne-Masonnave駐台湾代表(右)よりフランスの国家功労勲章を贈られた。長期にわたって人権擁護とジェンダー平等などに取り組んできた功績が評価された。(中央社)
尤美女前立法委員(前国会議員)が9日、フランスのJean-Francois Casabonne-Masonnave駐台湾代表よりフランスの国家功労勲章(Ordre national du Mérite)を贈られた。これは同代表がフランスのマクロン大統領に代わって授与したもので、尤前立法委員が人権擁護とジェンダー平等に長年貢献したことを表彰している。Jean-Francois Casabonne-Masonnave駐台湾代表はスピーチの中で、尤美女女史は台湾でまだ戒厳令がしかれていた1980年代から人権運動に身を投じ、女性が平等な権利を得られるよう努力してきたと指摘、その精神には敬服すると称えた。同代表は、尤女史は「永遠に疲れを知らない人権の闘士」であり、フランスと同様に自由・平等・人権の普遍的な価値を信仰していると説明した。
 
尤美女女史が人権擁護とジェンダー平等に果たした功績は、財団法人婦女新知基金会の創設に参加したこと、非政府組織のリーダーや立法委員の身分でジェンダー平等のための様々な法案を推進したことなどで、そうした努力は2002年の「性別工作平等法」ならびに2004年の「性別平等教育法」の制定、そして2019年の同性結婚の合法化として実を結んだ。Jean-Francois Casabonne-Masonnave駐台湾代表はまた、尤女史が長年、死刑廃止を主張し続けていることも指摘した。
 
尤美女女史はあいさつの中で、フランス在台協会(フランスの領事館に相当)が自身の経歴をよどみなく紹介したことに触れ、「台湾におけるジェンダー平等運動の歴史について台湾の多くの人よりよく知っているようで感動する」と述べた。尤女史は、台湾とフランスは自由・民主・法治・人権といった普遍的な価値を共有しているとした上で、台湾は1987年の戒厳令解除から30年間、アジアにおける自由と民主、法治と人権の「灯台」となり、さらにはアジアで初めて同性結婚を合法化した国になったと強調。一方で、フランスは人権やジェンダー平等の提唱において常に世界のパイオニアであり、台湾が学ぶ手本だと称賛した。尤美女女史はそして、「台湾が中国による圧力に苦しんでいる今、フランスは台湾を支援してくれる」としてこれに深く感謝した。
 
フランスの国家功労勲章は1963年に当時のシャルル・ド・ゴール大統領が創設したもので、フランスの二大勲章の一つ。1等から5等まであり、尤美女女史が授与されたのは等級が最も低い5等のシュヴァリエ(Chevalier)。
 
 

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