行政院(=内閣)性別平等処は23日、ジェンダー平等に関する意識調査の結果を発表した。これは、国民のジェンダー平等関連の議題に対する考えを理解するため、行政院が今月13日から15日まで電話で実施したもの。調査の結果、ジェンダー平等に対する考え方が各方面で高まっていることが分かった。特に「同性カップルは合法的に結婚する権利を持つべき」という考えに賛同すると回答した人は6割を超え、同性婚合法化前と比べて大幅に増えていることが判明した。
行政院性別平等処によると、今年5月24日、台湾で同性婚が合法化されて満2周年を迎えた。今年4月30日までの時点で、同性婚の登記を行ったカップルは5,871組に達している。今回の意識調査によると、「同性カップルは合法的に結婚する権利を持つべき」という考えに賛同すると回答した人は60.4%に達した。これは、同性婚合法化前の前回調査(2018年)の37.4%と比べると23ポイントの上昇となる。このことから、同性カップルにも結婚して家庭を持つ権利があるという考え方が広く人々に認められ、尊重されつつあることがうかがえる。
行政院性別平等処の意識調査では、トランスジェンダーに対する理解とトランスジェンダー・フレンドリーの程度についても調査を行った。その結果、回答者の76.0%が「トランスジェンダーは自分が最も快適且つ自在だと思う格好をして、学校で学んだり、職場で働いたりすることが選択できる」と考えていることが分かった。また、「トランスジェンダーを同僚とすることができるか」という問いには、88.9%が「できる」と回答した。このことからトランスジェンダー・フレンドリーの程度が向上していることが分かる。
また、性別に対するステレオタイプな見方について質問した結果、「妻は夫より多くの時間を家事に費やすべき」という考えに「賛同しない」と回答したのは80.0%、「女性は理系の学科を選ぶのにふさわしくない」という考えに「賛同しない」と回答したのは93.7%に達した。このことから、性別に対するステレオタイプな見方が少しずつ緩和されていることが分かる。
行政院性別平等処によると、行政院は「性別に対するステレオタイプな見方と偏見を取り除くこと」がジェンダー平等の重要な課題だとみなし、男女の役割に対する偏見解消に力を入れている。今後も積極的に関連の措置を講じ、ジェンダー平等な公平な社会を作りたいと考えている。