2024/11/23

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桃園市大溪の古い街並み、「騎楼」と「牌楼」の修繕工事が年末に完了

2021/06/03
桃園市が文化部の補助を得て、大溪区和平路・中山路・中央路の古い街並みの整備を進めている。「騎楼」(右側)、「牌楼」(「騎楼」の上で通りに面している看板部分)、通り全体の照明の修繕工事で、年末には完了する見通しに。左側が現在施工中の部分。足場が組まれて養生シートで覆われている。(自由時報より)
台湾北部・桃園市は昨年、文化部(日本の省レベル)が実施する「かつての街並みを取り戻す」とするプロジェクト「再造歴史現場計画」の補助を得て、同市大溪区和平路、中山路、中央路の「老街」(古い街並みのこと)の整備を進めている。整備の内容は、「騎楼」、「牌楼」、「老街」全体の照明の修繕工事で、年末には完了する見通し。
 
「騎楼」とは建物の1階部分を正面の道路から2メートルあまり後退させて建てることで出来る「軒下」部分のこと。同様の建物が並ぶことで、「騎楼」は雨や日照りを避けられる「歩道」のようになる。またここでの「牌楼」は「騎楼」の上にあり装飾が施された「看板」部分のこと。通りに面して店の名称などが彫刻されている。このほど「牌楼」の密集する和平路での施工が始まった。新型コロナウイルスの感染者が急増していることで旧市街では人の流れが減少、9割以上の店が一時休業していることでかえって工事には好都合な環境が生まれているという。
 
桃園市文化局文化施設科の沈建忠科長によると、大溪区の旧市街は同市で最も完全な形で保存されている歴史的な街並みで、ここにある貴重な「牌楼」と文化の保護のため桃園市は昨年8月、文化部より1億7,000万台湾元(約6億6,500万日本円)の補助金を得ることに成功した。その後、「大溪好生活」(暮らしやすい大渓)のコンセプトで一連の工事に取り掛かり、これからは天井板の張り替え、配管の整理、屋根瓦の検査と修理、「牌楼」のクリーニング、舗装タイルの検査と修理などが行われる。
 
また、街並み全体の照明修繕工事については、商業利用や住居用といった建物の使用状況を分析し、3本の通り(和平路・中山路・中央路)での人々の活動内容からそれぞれの特徴をつかんだ上で、その場所と使用者のニーズにマッチした灯りをデザイン。「騎楼」の天井板が修復されるのに合わせて温かな文化的ムードを醸し出し、深みのある豊かな夜間の光環境を実現する。
 
和平路にある「達文西瓜芸文館」の責任者、廖春景さんは、「これまで何年も待ったが、市がようやく心血と経費を注ぎ、古びて無秩序だった看板や雨除けを取り除いてくれることになった」と話し、今回の工事により「老街」が本来の姿を取り戻して再出発出来ることに期待を寄せた。
 
 

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