2024/07/09

Taiwan Today

政治

天安門事件から32年、陸委会「中共は民主的政治体制に向けた改革の決意示せ」

2021/06/04
大陸委員会(陸委会)が3日、中国で1989年に起きた「六四天安門事件」から4日で32年となるのを控え、中共当局に人民を中心とした政治改革を呼びかけた。(大陸委員会のフェイスブックより)
中華民国政府で対中国大陸政策を担う大陸委員会(陸委会)が3日、中国で1989年に起きた「六四天安門事件」から4日で32年となるのを控え、中共当局に人民を中心とした政治改革を呼びかけた。「六四天安門事件」とは、1989年6月4日に、民主化を求めて北京の天安門広場に集まっていた人々を中共当局が人民解放軍を投入し、武力を以て強制排除した事件。多数の人が命を落とし、投獄された。
 
大陸委員会は、民主と自由、人権と法治は台湾ならびに全世界が共に大切にすべき生活方式であり普遍的価値だとした上で、中共当局は今に至っても六四天安門事件の歴史的な啓示を直視せず、暴力による統治という誤りに対する反省と謝罪を避けていると指摘。そして、対岸(中共当局)は人民を中心とした政治改革を具体的かつ確実に行うべきであり、人々の民主に対する要求を抑えつけるのを止め、政権を速やかに人民に返還せよと呼びかけた。
 
大陸委員会は、中国共産党は圧力を以て人民を管理しており、言論統制や社会の監視、反対派への抑圧、そして「再教育」収容所など強制的な手段で信仰の自由や人権を圧迫していると強調、また香港ではその自治を約束する「一国二制度」をも反故にして民間社会を沈黙させ、服従させたと批判した。大陸委員会は、北京当局による基本的人権への違反と非民主的、非平和的な行いはますます深刻化し、普遍的価値と国際ルールに完全に背くものになっていると指摘、内部的に社会の矛盾を深めているのみならず、対外的には軍事衝突のリスクを生み出し、地域の安全と安定に影響を与えていると懸念した。
 
大陸委員会はそして、中共が台湾に対する強制的な政治主張ならびに軍事と外交面での威嚇と圧迫を止め、台湾の提示する「平和・対等・民主・対話」といった良性の交流に向けたカギを直視することこそ双方の人民の幸福に資すると主張した。このほか、大陸委員会は中国大陸での不当な裁判によって4年以上拘束されている李明哲氏を北京当局が速やかに釈放し、無事帰台させるよう求めた。台湾の非政府組織で働いていた李明哲氏は2017年3月に中国大陸の広東省で拘束され、その後中国大陸での裁判で、「国家政権転覆罪」懲役5年の有罪判決を受けて「服役中」。台湾では不当な裁判だとして釈放を求めている。
 
 

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