2024/05/06

Taiwan Today

文化・社会

励馨基金会、タジキスタンの少女に「Asian Girls Award」を授与

2021/10/01
台湾の財団法人励馨社会福利事業基金会(The Garden of Hope Foundation)は、今年の「亜洲女孩奨(Asian Girls Award)」をタジキスタンのZebo Furqatzodaさん(右)に授与した。写真左は台北駐シンガポール代表処の梁国新代表。(台北駐シンガポール代表処サイトより)
性犯罪や性的搾取、家庭内暴力によって女性や児童がこうむるであろう被害を防ぎ、これらをなくすために取り組む台湾の財団法人励馨社会福利事業基金会(The Garden of Hope Foundation)は、今年の「亜洲女孩奨(Asian Girls Award)」をタジキスタンのZebo Furqatzodaさんに授与した。Zebo FurqatzodaさんはNGO(非政府組織)を立ち上げ、僻地に住む少女たちの教育向上に取り組んでいる。
 
国連は10月11日を「国際ガールズ・デー」と定めている。励馨社会福利事業基金会は2012年より、この時期に「亜洲女孩人権運動(Asian Girls Campaign)」を展開するとともに、女性のエンパワーメントに取り組む世界各国の少女たちに「亜洲女孩奨(Asian Girls Award)」を授与して表彰している。
 
タジキスタンに住む18歳の少女、Zebo Furqatzodaさんは、今年の「亜洲女孩奨(Asian Girls Award)」の受賞者の一人だ。現在、シンガポールにあるインターナショナルスクールであるユナイテッド・ワールド・カレッジ・オブ・サウス・イースト・アジアで学んでおり、来年渡米して大学に進学する計画を立てている。
 
台湾では10月2日に「亜洲女孩奨(Asian Girls Award)」の授賞式が行われる。しかし、新型コロナウイルスの影響で台湾に行くことができないZebo Furqatzodaさんのために、台北駐シンガポール代表処(シンガポールにおける中華民国大使館に相当)の梁国新代表が9月25日、シンガポールでZebo Furqatzodaさんに同賞を授与した。
 
梁国新代表は、Zebo Furqatzodaさんが若くしてジェンダー平等の分野で非常に活躍していること、タジキスタンでNGOを立ち上げて僻地に住む少女たちの教育向上に取り組んでいること、少女たちにコーディングを学ばせて起業させる授業などを開いていることを高く評価した。
 
Zebo Furqatzodaさんは、励馨社会福利事業基金会が「亜洲女孩人権運動(Asian Girls Campaign)」を推進していることに謝意を示した。また、「亜洲女孩奨(Asian Girls Award)」の独特なところは、アジア各地でさまざまな背景をもって活躍する少女のリーダーを発掘し、これらをまとめて一緒に社会を変えようとしているところだと指摘した。そして、この運動を通して、各国の少女たちがSNSでつながり、互いのプロジェクトを支援することができると述べた。
 
Zebo Furqatzodaさんは、あるとき母親に連れられて僻地を訪れ、自分と同じくらいの年齢の子供たちと触れ合う中で「何かが違う」と感じた。僻地の子供たちは、自分と同じような機会を得られていないことを知り、「自分は何かをしなければならない」と決意したという。
 
Zebo Furqatzodaさんは、「亜洲女孩奨(Asian Girls Award)」の受賞で得られる奨学金1,500米ドルを利用して、中央アジアの少女たちのために作文の授業を開く。「自由に作文することは、自分を表現する最も良い方法」だと考えるからだ。10月中にも、4週間のオンライン無料作文講座をスタートさせる。
 
この講座では、参加する少女たちに自分たちの物語を書いてもらう。良い作品は、このプロジェクトのブログに掲載する。「より多くの人に、中央アジアの少女たちが直面する問題を、そして少女たちの努力について知ってほしい」とZebo Furqatzodaさんは話す。世界のその他の地域の人々が、中央アジアの文化について理解を深め、そしてそこに住む少女たちに世界へ向けて何かを発信する機会を与えたいと考えている。
 
また、このプロジェクトの後半には、中央アジアに住む少女たちの物語を集めて一冊の本にして、中央アジア地域で出版することも考えているという。
 

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