2024/09/20

Taiwan Today

政治

呉外交部長、アウシュヴィッツ・ビルケナウ博物館のドナー・ウォール供用式にビデオメッセージ

2022/01/26
中華民国(台湾)外交部の呉釗燮部長(=外相)は25日、ポーランドのアウシュヴィッツ・ビルケナウ博物館の招きを受け、同博物館国際教育センターのドナー・ウォール(寄付者を列記した壁)の供用セレモニーにビデオメッセージを寄せた。左の写真は、左からアウシュビッツ・ビルケナウ財団のPiotr Cywiński会長、台北駐ポーランド代表処の陳龍錦代表、財団の財務を担当するElwir Świętochowski氏。(外交部)
中華民国(台湾)外交部の呉釗燮部長(=外相)は25日、ポーランドのアウシュヴィッツ・ビルケナウ博物館(Auschwitz-Birkenau State Museum and Memorial)の招きを受け、同博物館国際教育センターのドナー・ウォール(寄付者を列記した壁)の供用セレモニーにビデオメッセージを寄せた。式典には、アウシュビッツ・ビルケナウ財団のPiotr Cywiński会長、財務担当のElwir Świętochowski氏、それに台北駐ポーランド代表処の陳龍錦代表(=駐ポーランド大使に相当)が出席した。
 
ポーランド南部にあるアウシュビッツ強制収容所は、第二次世界大戦中のナチス・ドイツによって行われたホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)の象徴だ。呉部長はビデオメッセージで、アウシュビッツ・ビルケナウ財団が長期にわたり、収容所跡と関連の史料の保存に努め、人権教育に取り組んできたことに敬意を示した。呉部長は同時に、権威体制から脱却して民主化を果たして以来、台湾が人権や自由の価値を守るために努力してきたことについて触れ、「歴史の記憶は容易に消し去られるべきではない」として、同じ悲劇が二度と繰り返されないよう努力していくべきだと述べた。
 
台湾はこのほどアウシュビッツ・ビルケナウ財団が進める「バーチャル・リアリティ(VR)計画」に協力するための寄付を行った。現代のメタバースのコンセプトや技術と博物館が持つ貴重な史料を組み合わせることで、参観者がよりリアリティをもって強制収容所を疑似体験できるようにするという取り組みだ。博物館が有する資源をより広く活用することで、強制収容の犠牲者たちの精神を末永く伝えることにつながる。呉部長は、台湾のテクノロジーと財団とのコラボによる成果を高く評価した上で、台湾はこれからも自由と民主主義の価値を提唱する善良なパワーとして、世界のパートナーたちとよりインクルーシブで平和な社会を作るべく取り組んでいきたいと語った。
 
アウシュヴィッツ・ビルケナウ博物館は、第二次世界大戦中にナチス・ドイツが作ったものとしては最大規模で、且つ最も完全な形で残る強制収容所の保存に努めている。中華民国(台湾)は同博物館と協力する東アジア最初の国であり、同博物館が推進する「バーチャル・リアリティ計画」に協力する世界最初の国となった。
 

ランキング

新着