中央感染症指揮センター（新型コロナウイルス対策本部）は9日、台湾で新たに10人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。海外からの入国者による感染は44人（特別機でインドから帰国し、台湾到着時のPCR検査で陽性が判明したサッカー台湾女子代表選手１人を含む）、新型コロナウイルス感染による死者はゼロだった。国内新規感染者は10歳未満から40代までの男性6人、女性4人。詳細は以下のとおり。
【高雄市の感染経路不明4人】
高雄市（台湾南部）で感染経路不明の感染者4人（症例番号19380、19381、19382、19401）が確認された。高雄市ではこれまで、高雄港を中心にオミクロン株の亜種「BA.2」のクラスターが発生していたが、これとの関連性はないと見られている。このクラスターのインデックス・ケースとされるのは10歳の男児（症例番号19382）で、風邪の症状があり医療機関を受診したところ、簡易検査で陽性となった。男児は旧正月期間中に親戚との会食に参加していたため、関係者を隔離して検体を採取したところ、この日のうちに2人の親戚の感染が判明。そのうち1人の濃厚接触者もPCR検査の結果、感染が確認された。その他の接触者や家族はいずれも陰性だった。
【新北市板橋の感染経路不明のクラスター/１人】
8日に発表された新北市（台湾北部）板橋区の一家4人のクラスター（感染経路不明）に関連して、さらに１人の感染が確認された。新たな感染者は、この一家の次女（症例番号19346）のボーイフレンドの母親。
【日翊物流のクラスター関連/2人】
日翊物流公司（桃園市）で発生したクラスターに関連して、さらに2人の感染が確認された。いずれもすでに感染が確認されている同社の従業員（症例番号19029）の家族。この2人は旧正月期間中、症例番号19029と一緒に食事をしていたことから、衛生当局から隔離対象とされていた。在宅期間中に症状が出たため、PCR検査を行った。
【點點幼児園のクラスター関連/3人】
私立點點幼児園（=幼稚園。台北市）で発生したクラスターに関連して、さらに3人の感染が確認された。このクラスターは、台北市在住の不動産会社の従業員（症例番号18375）から派生したもの。症例番号18375が食事をしたレストランで、たまたま居合わせた點點幼児園の教諭が感染し、そこから感染が広がった。