2024/09/20

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政治

2016台南地震で倒壊のビル再生、落成式に頼清徳副総統出席

2022/02/23
2016年の台南地震発生当時、台南市長だった頼清徳副総統(左から4人目)は、倒壊したビルを再建した新ビル「出雲居」の落成式に出席し、「すべての被災者が笑顔で幸せな生活を送れるようになることが社会や支援者への最高の恩返し」と話した。(頼清徳副総統フェイスブックより)

2016年に台湾南部を襲った地震によって倒壊した、台南市の高層マンション「維冠金龍ビル」では100名以上の命が奪われた。その後、被災住民の一部から、再建を希望する声が上がった同ビルは22日、新たに「出雲居」として生まれ変わり落成式を迎えた。同日行われた落成の儀式「謝土典礼」に出席した頼清徳副総統は、「住民が幸せな生活を送ることで、人々の援助に報いることができるよう願う」と述べた。

台南市永康区の維冠金龍ビルは、2016年2月6日未明に発生した台湾南部地震によって倒壊した。悲しみの残る場所から離れる決断をした住民もいたが、一部の被災住民は、ビル再建に向けて奮闘した。台南市政府からの都市開発及び関連する支援を得て、同地での新築工事が2018年6月に着工した。新しいビルは「出雲居」と命名され、22日に落成儀式を迎えた。地震発生当時、台南市長だった頼清徳副総統は招きを受けて式典に出席した。

頼清徳副総統はあいさつで、「ビルの崩壊後、各地から集まった災害救援隊員は8日間、捜索救助任務を遂行した。また、1週間以内に国内外から40万件以上の義援金が贈られた。それに加えて、台南市は同時進行で、悲惨な場所を離れたい被災世帯への対応、再建を願う世帯への適切な支援を行った」と当時の状況を説明した。

頼清徳副総統によると、2016年台湾南部地震は、過去50年から60年で台湾において最も被害の大きいもので、多くの尊い命が奪われた。しかしこのことでわかったことは、台湾どれほど悲惨かではなく、人々がどのように勇敢に立ち向かい、この社会がどれほど思いやりにあふれているかだと強調する頼清徳副総統は、共に問題を解決し、台湾社会の素晴らしさをアピールしようと呼びかけた。

頼清徳副総統はさらに「様々な支援に対して感謝しているとする被災住民の中には、恩返しする方法がないと言う人もいる。台湾の社会は、被災したすべての人々が通常の生活に戻る手助けをしたいと考えている。すべての被災者が笑顔で幸せな生活を送れるようになることが社会及びすべての支援者に対する最高の恩返しだ」と説明した。

台南市政府のデータによると、新しいビル「出雲居」は、同音の台湾語「出運(幸運に巡り会う)」とかけて命名され、過去に別れを告げて、未来に向かうことを表す。地下3階、地上15階建てのRC造住宅ビルで、1階から3階まではクリニック、4階以上が住宅(48戸)となっている。

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