2024/09/20

Taiwan Today

政治

呉外交部長が米シンクタンクに対し、民主主義国合同での権威主義への対抗語る

2022/02/24
呉釗燮外交部長(右)が22日、米国のシンクタンク・マケイン研究所の著名な研究員マーク・エスパー前米国防長官(左)によるオンラインでのインタビューに応じた。写真はインタビューの際のもの。(外交部)
呉釗燮外交部長(外務大臣)が22日、米国のシンクタンク・マケイン研究所(McCain Institute)の著名な研究員マーク・エスパー(Mark Esper)前米国防長官のインタビューに応じた。インタビューはオンライン形式で行われた。
 
この中で呉外交部長は、台湾は権威主義の脅威に対する最前線に位置しており、台湾の防空識別圏(ADIZ)に対する中国軍機の侵入など、中国による様々な「グレーゾーン作戦」の威圧に毎日のように直面していると説明した。呉外交部長はその上で、政府と国民は国土と民主制度を守る事は自らの責任で、世界の民主主義陣営にとっても重大な意義を持つことを深く理解しているとし、台湾はこれからも「非対称戦力」の継続的発展と自己防衛能力の向上に努めるとの考えを示した。また、台湾は「米国の信頼に足るパートナー」、ならびに世界の「善の力」として、これからも米国との緊密なパートナーシップを深め、自由民主を守るため貢献していくと述べた。
 
呉外交部長は、米国及び多数の国々の「一つの中国政策」と、中国の言うところの「一つの中国原則」はその意味合いに違いがあると指摘、台湾と理念の近い国の多くは民主的な台湾と権威主義の中国が互いに隷属していない事実を理解しており、またそれを基礎として台湾との交流や協力を行っていると説明した。呉外交部長によると、しかし中国は1971年に国連で採択された第2758号決議を曲解して引用することで、台湾を世界保健機関(WHO)などの国連体系から排除するなどしており、こうした中国の態度が、台湾が国際組織に参与する際の最大の障害になっている。呉外交部長は、米国の政府関係者が最近、同決議に対する中国の「誤用」を認めない立場を公の場で明らかにしていることに触れ、台湾は米国及び理念の近い国々が、台湾が国際社会への参与を拡大して貢献していくのをこれからも助けてほしいと訴えた。
 
呉外交部長はさらに、台湾が「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)」への加入を希望していることについて言及、台湾は地域の経済統合を積極的に推進しているほか、CPTPPのハイレベルな基準もみたしているとして、CPTPPの加盟国が台湾の参加を前向きに検討するよう呼びかけた。また、台湾と米国の「自由貿易協定(FTA)」についても、その締結は米国内の雇用の拡大や米国のインド太平洋地域における経済貿易分野の戦略的な展開にもつながるとして台米いずれにとっても締結を推進する価値があるとアピールした。
 
米国のシンクタンク・マケイン研究所は故ジョン・マケイン元上院議員が創設。指導者層の対話やフォーラムを通して民主主義国のつながり、ならびに自由・人権の防衛の強化に努めている。呉外交部長がインタビューに応じた映像は23日深夜12時から12時55分(台湾時間)まで放送された。動画投稿サイト・ユーチューブにおけるマケイン研究所のチャンネルで観ることが出来る。
 
 

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