外交部（日本の外務省に相当）はここ2年、台湾の非政府組織（NGO）「財団法人婦女権益促進発展基金会」（以下、「婦権会」）と共同で、毎年3月の「国連女性の地位委員会（Commission on the Status of Women, CSW）」年次会合開催に合わせて「台湾ジェンダー平等ウィーク（Taiwan Gender Equality Week, TGEW）」女性外交プロジェクトを実施して世界の注目を集めている。今年は、第66回CSW年次会合（CSW66）のテーマ「気候変動と環境・災害リスク削減に関する政策・プログラムにおけるジェンダー平等とすべての女性のエンパワーメントの達成」に合わせ、「気候正義領袖論壇」（気候の正義 リーダー国際フォーラム）をオンライン開催、さらには台湾NGOの「NGO CSWパラレルイベント」への参加をサポートする。また、国際女性デーには実体のあるレセプション「ウイメンズ・パワー・ナイト」も行う。このイベントでは「台湾ジェンダー平等ウィーク」の幕開けとして蔡英文総統も出席し、スピーチを行うことになっている。
「ウイメンズ・パワー・ナイト」は国際女性デーの3月8日午後6時（台湾時間）から台湾北部・台北市にある台北賓館（＝迎賓館）で行われる。外交部（日本の外務省に相当）の呉釗燮部長（大臣）が主催し、各国の駐台使節（女性）、行政院（内閣）の女性閣僚、台湾の企業の女性代表、ジェンダー平等や環境保護の分野の学者や専門家、ならびにNGO、国際非政府組織（INGO）のリーダーらが招かれる。中華民国（台湾）と正式な外交関係を持つパラオ共和国の副大統領（女性）、米国の女性政治家らはビデオメッセージを寄せるなど、関係各国が気候変動に対抗して来た経験を分かち合う。レセプションは外交部のフェイスブックでライブ配信されることになっており、外交部では人々がこの国際女性デーのイベントにオンラインで立ち会うよう呼びかけている。
また、オンラインでの「気候の正義 リーダー国際フォーラム」は3月15日午後8時半（台湾時間）に開始。北米・南米、欧州、アジアなどから世界的に著名なゲストが参加する。同フォーラムは、政治指導者フォーラム、基調講演、NGOリーダーによる対談の3つのセッションからなり、いずれも外交部のフェイスブックと動画投稿サイトYouTubeのチャンネルでライブ配信される。
外交部と婦権会はさらに今年、「台湾女力 気候行動（Power of Women）」イメージショートフィルムを共同製作。1分20秒の映像では気候変動が世界の女性にもたらす課題、地球温暖化に対抗する台湾の女性たちの物語が紹介されている。同ショートフィルムは外交部のYouTubeチャンネルで観ることが出来る。外交部では1人でも多くの人がこれを観て、「いいね」やシェアをして共に台湾のウイメンズ・パワーを広めてくれるよう呼びかけている。