20億台湾元(約86億日本円)を超える資金を投じて建設された複合型コンベンションセンター、「大台南会展中心(ICC TAINAN)」の竣工及びオープニングセレモニーが21日に行われ、オープニング展の見本市が開幕した。頼清徳副総統は竣工及びオープニングセレモニーに出席し、同施設では今後各種の見本市と国際的な会議が開かれるほか、「コンサートにも良い会場だ」と評価した。
経済部(日本の経済産業省に相当)が出資し、台南市が土地を提供して建設された「ICC TAINAN」が21日にオープン。頼副総統と経済部の王美花部長(大臣)、台南市の黄偉哲市長らがセレモニーに出席し、王経済部長は続いてオープニング展の「2022年台南自動化機械及智慧製造展(Tainan Automatic Machinery & Intelligent Manufacturing Show)」(台南オートメーション機械及びスマート製造見本市)を参観した。
頼清徳副総統はあいさつの中で、計画当初から多機能で幅広い用途の必要性に着目し、見本市会場のほか大小異なる会議場を備え、各種の国際シンポジウムの開催にも適した施設を目指したと説明。また、台湾南部・台南市には台北市(台湾北部)の多目的体育館、「台北小巨蛋」(台北アリーナ)のようなコンサート会場が無かったことにも触れ、「ICC TAINAN」の1階では少なくとも7,000人あまりを収容してコンサートを開くことが出来ると指摘した。
王経済部長は、「ICC TAINAN」のオープンは、これまで文化とグルメで知られてきた台南市が今後は単独で国際的なイベントを行い、産業に新たな活力をもたらす能力を獲得したことを示すとその意義を強調した。
台南市の黄市長は、「ICC TAINAN」は高鉄(台湾高速鉄道)の台南駅から徒歩わずか3~5分というアクセス面での優位性があり、南部サイエンスパークと沙崙グリーンエネルギーサイエンスシティの二つのサイエンスパークという「エンジン」の下、台南市の経済成長は無限の可能性を秘めていると主張、さらにそれによって内外の優良な企業の拡大投資を引き付けられると期待を寄せた。