外交部(日本の外務省に相当)がフィリピン、タイ、インドネシア、マレーシア、インド、シンガポールなど6か国のテレビ局と協力し、それぞれの現地の言語で制作したテレビ番組『Embracing Taiwan』の第4シーズンが昨年8月から今年3月まで放送された。そのうち、マレーシアと合同制作した番組は隣国ブルネイでも放送されたため、総視聴者は延べ1億9,080万人を超えた。
第4シーズンでは、蔡英文総統が第2期政権の経済発展の柱として掲げる「六大核心戦略産業」や、台湾の新型コロナウイルス対策の紹介、及び台湾が各国と繰り広げる各分野での交流・協力をテーマに取り上げ、台湾の技術革新、産業の発展、社会、多様な文化など様々な側面を伝えた。第4シーズンは全12回構成で、各国向けにそれぞれ2回ずつ制作・放送した。1回22分程度で、いずれも高精細度ビデオ(HD)で撮影した。コロナ禍のため、各国の制作チームにリモートで指示を出し、撮影に協力してもらった。放送後の反響はおおむね良好で、これら6か国の国民の台湾に対する好感度アップや、双方の交流・協力の促進につながった。
外交部は2019年から2020年まで、フィリピン、ベトナム、タイ、インドネシア、マレーシアなど、いわゆる「新南向政策」対象国と言われる国々で3シーズンにわたり、前後して合作番組『Embracing Taiwan』を制作・放送してきた。「新南向政策」とは、中華民国政府が南アジア、東南アジア、ニュージーランド、オーストラリアとの幅広い関係強化を目指す政策のこと。番組のタイトルは同じだが、各国の国民の特性や関心に合わせ、それぞれ内容の異なる番組を現地の言葉で制作。第4シーズンとなる今回は、「新南向政策」対象国の国民が台湾に対する理解をより深め、わが国とこれらの国々の人々との交流を促進することを目的として制作された。