2024/09/20

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政治

蔡英文総統、「台湾の新型コロナウイルス感染拡大は最後の局面に」

2022/05/09
蔡英文総統は6日、台湾の新型コロナウイルス対策に関する談話を発表し、「我々はこの難関を必ず克服できるだろう」として引き続き団結を求めた。(総統府)
蔡英文総統は6日、台湾の新型コロナウイルス対策に関する談話(事前録画)を発表した。内容は以下のとおり。
 
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我々はこの新型コロナウイルスとすでに2年余り戦ってきた。いくつかの段階を経たが、いずれも皆が一丸になって努力し、どんな困難も乗り越えてきた。そしていま、我々は最大の局面に直面している。最後の勝利をおさめて日常を取り戻すため、変異を繰り返すウイルスの特性に対して、私たちの戦略も同じというわけにはいかず、臨機応変に対応しなければならない。
 
いま台湾で猛威を振るうオミクロン株の特性は、強い感染力を持つということだ。しかし、台湾では多くの国民がワクチン接種を終えていることから、重症率を低く抑えている。今年に入ってから現在に至るまで(5月5日までの統計)、感染者の99.75%が軽症あるいは無症状であると報告されている。
 
このため、中央感染症指揮センター(新型コロナウイルス対策本部)は台湾の感染症対策の調整に取り組んでいる。コロナ禍が私たちの生活に与える衝撃を最低限に抑える一方で、我々の医療システムが高いリスクを持つ重症者の治療に専念し、医療の全体的なエネルギーを維持できるようにしている。
 
現在、軽症者あるいは無症状者に対しては、各地方自治体が相次いで「居家照護(=自宅療養)」への対応措置を開始し、台湾全土では家庭用抗原検査キットの実名制販売も始まっている。
 
しかし、実名制販売の抗原検査キットについては、多くの人が不便を感じていることも承知している。政府は今後、抗原検査キットの供給量を増やし続けることを約束する。今月だけで約1億個のキットを手配し、流通に乗せたいと考えている。これから供給はますます安定するだろう。
 
だから、抗原検査キットの買いだめは決してせず、過度にパニックにならないで欲しい。中央感染症指揮センターのガイドラインに合わせ、なるべく必要なときにだけ、抗原検査キットを使用するよう心掛けて欲しい。
 
行政院(=内閣)はすでに、抗原検査キットの関係業者と話し合い、新型コロナウイルスの感染拡大が深刻な台北市・新北市・基隆市・桃園市の4つの自治体に、優先的に抗原検査キットを供給することで一致している。これによって、これらの地域に住む人々が、緊急時に抗原キットを購入できるようにする。早ければ来週にも、順次供給を増やす考えだ。
 
また、PCR検査の需要増加を受け、我々は地方自治体に対して地域性のPCR検査場の設置をお願いすると同時に、医療機関に対しても「防疫門診(=新型コロナウイルス専門外来)」を設置するよう依頼し、地域のクリニックとも協力して、PCR検査のキャパシティを拡大するよう取り組んでいる。
 
また、台湾では6歳から11歳までの児童を対象にした新型コロナウイルスのワクチン接種も始まった。我々はモデルナ製とファイザー製のワクチンの購入に努め、保護者に複数の選択肢を提供し、一緒に子どもたちの健康を守ることができるようにしている。
 
私は、身の回りの家族の世話をしている国民一人一人に対して、「お疲れさま、ありがとう」と言いたい。一人一人が努力したから、私たちはこの最後の段階まで来ることができたからだ。
 
2022年5月現在、他国の経験と専門家の予測を参考にすると、新型コロナウイルスの感染拡大が収束に向かう前、感染者は必ず増え続けるということだ。だから、あまり心配しないで欲しい。
 
なぜなら、これまでの段階において、私たちはよく守ってきたからだ。国民はワクチン接種に力を入れ、自主的に感染症対策に努めてきた。今年に入ってから現在(5月5日までの統計)に至るまで、感染者全体に占める重症者の比率は約0.03%、致死率は0.02%、中等症率は約0.22%に留まっている。つまり、この感染症の健康に対するリスクは相対的に低い。これは、我々が準備さえしていれば、感染症の脅威を克服できることを意味している。だからむやみに恐れないで欲しい。
 
新型コロナウイルスの感染拡大の最後の段階を迎えるに当たり、引き続きしっかりとマスク着用や手洗いなどの感染症予防の習慣を実践して欲しい。また、3回目のワクチンを接種していない人は早めに接種し、自身の健康管理をしっかりと行って欲しい。そして、我々が万端の準備で、コロナ禍がもたらす試練を乗り越えられるようにして欲しい。
 
最後に、感染症拡大の状況は常に変化しており、政府が発表する最新情報やガイドラインには随時注意して欲しい。我々はこれからも団結しよう。用心は必要だが、恐怖を感じる必要はない。我々はこの難関を必ず克服できるだろう。
 
 

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