世界保健機関(WHO)の第75回年次総会(=WHA)が22日、スイスのジュネーブで始まった。台湾には今年も招待状が届かず、オブザーバーの身分でWHO総会に参加することは叶わなかった。しかし、WHO総会開会前日までに、世界71カ国の行政機関、立法機関、複数の国の国会議員が参加するグループなど、3,700人を超える政治家、議員、著名人などがさまざまな方法で台湾のWHO総会参加を強く支持する姿勢を見せた。これについて外交部(日本の外務省に相当)は21日に発表したニュースリリースで「心から感謝する」と述べた。以下、ニュースリリースの概要。
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今年(2022年)、WHO及びその最高意思決定機関である年次総会(WHA)への参加を求める台湾に対して、国際社会から広く支持の声が寄せられた。WHO加盟国である国交樹立国(中華民国と正式な外交関係を結んでいる国)13カ国はWHO事務局に対して「台湾をオブザーバーとしてWHO総会に招く」提案を行い、同時に「補充項目(supplementary item)」として同案をWHO総会全体会議の議事日程に加えるよう要求した。また、台湾と近い理念を持つ国々の高官、例えばカナダのジャスティン・トルドー首相、米国のアントニー・ブリンケン国務長官、日本の林芳正外務大臣、チェコのヤン・リパフスキー外相、スウェーデンのアン・リンデ外相などは最近、相次いで台湾のWHO総会参加を支持すると表明した。主要7カ国(G7)外相会合は昨年に続き共同声明で台湾の国際参与を支持する姿勢を明確にした。このほか、各国の立法部門や、複数の国の国会議員が参加する親台湾派グループなども相次いで法案、決議、動議などを通し、あるいはWHO事務局に書簡を送るなどして台湾支持の姿勢を見せた。つまり、世界の責任あるパートナーの一つとして、また重要なステークホルダーとして、新型コロナウイルスのパンデミックとコロナ後の経済復興に向けた台湾の貢献は、国際社会が広く認め、且つ高く評価するところである。
台湾のWHO総会参加を支持する国際社会の声はますます大きなものとなっている。これは、台湾のWHO参加の重要性と緊迫性に対する各国の認識がますます深まっていることを示すものである。WHOは世界保健憲章と設立の目的を実践し、台湾のWHO参加を支持する各方面の声に耳を傾けるべきである。そして、台湾がなるべく早く平等な立場で、且つ尊厳をもって、WHOのあらゆる会議、イベント、メカニズムに参加できるようにして欲しい。