2024/10/18

Taiwan Today

政治

英週刊誌が呉外交部長へのインタビュー掲載、台湾の安全保障の重要性を解説

2022/05/30
イギリスの著名な週刊誌が呉釗燮外交部長へのインタビュー内容を大きな扱いで掲載。呉外交部長は、中国の脅威、ウクライナとロシアの戦争が教えることなどについて語った。写真はインタビューの様子。右から呉外交部長とIan Williams氏。(外交部)
呉釗燮外交部長(外務大臣)が18日、イギリスの著名なコラムニスト、Ian Williams氏の取材に応じ、台湾に対する中国の脅威、ウクライナとロシアの戦争が教えること、民主主義国と権威主義との争いなどへの台湾の見方を語った。インタビューの内容は26日にイギリスの週刊誌「スペクテイター(The Spectator)」のウェブサイトで公開され、28日発売の同誌にも掲載された。週刊誌では「台湾を守る:ウクライナ戦争から学んだ教訓(Saving Taiwan:the lessons learned from the war in Ukraine)」と題して7ページに及ぶカバーストーリーとなっている。
 
呉外交部長はこの中で、中国の軍機や軍艦が台湾の防空識別圏(ADIZ)及び周辺海域に頻繁に侵入し、地域の安全保障を脅かしているとした上で、台湾は民主主義が権威主義の拡張に対抗する前線に位置しており、政府と人民はいずれも自己防衛の強い決意を持っていると指摘した。呉外交部長は、ウクライナの経験は台湾にとって参考に出来るものだとし、ウクライナの人々がロシアに徹底抗戦していることについて、「『小さいながらも大きい敵に立ち向かう』力を十分に発揮しており、台湾の人々の国家防衛の意識を高めた」と評価した。呉外交部長はそして、台湾は非対称戦力の積極的な発展と国民全体の防衛能力充実で中国の台湾侵攻に向けた野心を効果的に抑止すると説明した。
 
また呉外交部長は、西側の民主主義国が団結してウクライナを支持、迅速かつ具体的な行動で支援したことが中国にとって一つの警鐘になった可能性を指摘する一方、「我々は中国がロシアの犯した過ちから学んだ可能性を軽視してはいけない」と強調。台湾が中国による脅威に向き合う中、民主主義国がウクライナに対するように、共同で台湾への支持も強めることに期待を寄せた。呉外交部長は、台湾の民主は中国に対抗するための最も重要な資産の一つであり、台湾はこれからも理念の近い国々と連携して民主と自由の価値を守り抜くと強調、「民主主義陣営は最終的に勝利する」と述べた。
 
この報道でIan Williams氏は呉外交部長にインタビューを行ったほか、行政院(内閣)のオードリー・タン(唐鳳)政務委員(無任所大臣)、李喜明元参謀総長、国防安全研究院国防戦略及び資源研究所の蘇紫雲所長らも取材、台湾が中国による各種の軍事的脅威及びハイブリッド戦争の攻撃にいかに対処しているかを様々な角度から分析した。
 
Ian Williams氏は過去にイギリスの公共テレビ局チャンネル4や米国のNBCの外交担当特派員を務め、中国問題を長年研究。著書『Every Breath You Take:China’s New Tyranny』などでは、中国政府の人民に対する厳格な監視と世界への脅威を解説した。その立論と視点に広く認められている。
 
「スペクテイター」は1828年創刊。長い歴史を持ち、イギリスのボリス・ジョンソン首相ら保守党の国会議員の多くが編集長を務めた経験を持つ。その言論はイギリスの政治家たちから非常に重視されており、世論にも大きな影響力を持つ。
 
 

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