2024/05/08

Taiwan Today

外交

台湾とEUが第5回「人権対話」をオンラインで実施、人権擁護と促進で連携継続へ

2022/10/06
第5回「台湾・EU(欧州連合)人権対話」が5日、オンライン形式で開催され、台湾とEUはこれからも人権分野で連携していくことで一致した。(外交部)
第5回「台湾・EU(欧州連合)人権対話」が5日、オンライン形式で開催された。台湾からは行政院(内閣)の羅秉成政務委員(=無任所大臣)が参加して開幕のあいさつを行い、EUからはイーモン・ギルモア(Eamon Gilmore)EU人権担当特別代表が参加してあいさつした。続いて羅政務委員、EU対外行動庁(EEAS)人権局のLuisa Ragher局長、EEAS中国・香港・マカオ・モンゴル・台湾関係局のDominic Porter局長が進行役を務める中、双方は最近の人権状況や政策、実際の行動の進展ぶりを検証すると共に、人権と民主、法による支配の促進と保護に対する揺るぎのないコミットメントを重ねて表明した。
 
今回の会議ではまず台湾が今年公表した初の「国家人権行動計画」、「漁業と人権行動計画」、ならびに行政院人権及び移行期の正義処設置の進捗状況、国家人権委員会の最新の運営状況について説明。EU側は台湾が最近取り組んでいる、これらの人権を促進する重要な措置を歓迎すると共に、EUが進めている「2020-2024人権と民主主義に関するEU行動計画」の経験を紹介。EUはまた、長年にわたる死刑反対の立場を改めて示し、台湾が死刑廃止を実現するよう重ねて呼びかけた。
 
台湾とEUは今回、ジェンダー平等、LGBTI(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー・インターセックス)の権益、企業と人権、デジタル分野での人権などについて深く議論。ジェンダー平等とLGBTIの権益については双方が共同で関連の動向と対応すべき課題を検証し、女児と女性、LGBTIの権益保障を促進していくことになった。EUはまた、女性の権利を侵害する暴力や家庭内暴力を防ぐための法整備の最新状況を詳しく説明。双方は、「2019-2023台湾・EUジェンダー平等のための協力と訓練枠組み(2019-2023 EU-Taiwan Gender Equality Cooperation and Training Framework)」に基づく交流成果を評価し、この分野での連携を継続することで一致した。
 
双方はまた、企業と人権分野での状況についても討論。台湾は「企業と人権に関する国家行動計画」の実施状況を説明、EU側では「企業の持続可能性デューデリジェンス(Corporate Sustainability Due Diligence)」指令、及び強制労働による製品のEU市場における使用禁止の二つの法案について説明した。「デューデリジェンス」とは企業に対する専門的な実態調査・査定のこと。
 
さらに双方はデジタル分野から派生する人権の促進と保障問題について法整備と政策の経験を共有、EU側からは最近可決された「デジタルサービスパッケージ(Digital Services Package)法案」について説明があった。
 
今回の会議で台湾とEUは双方の理念が高度に一致していることを確認すると共に、国際的な人権規範を遵守していくことを約束。また、2023年には実体のある形式での「人権対話」年度会議開催を目指すことで合意したほか、今回の会議で話し合った人権問題を中心に、これからも人権分野で連携していくことを約束した。
 
 

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