2024/11/25

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政治

蔡英文総統、双十節祝賀式典で「私は台湾人だと言えるのは誇らしいこと」

2022/10/11
蔡英文総統は10日午前、総統府前で行われた双十節祝賀大会で「より良い台湾を世界へ:強靭な島・強靭性のある国家」のタイトルで演説を行い、昨年の談話で発表した「4つの堅持」に加え、残る2年の任期では「4つの強靭性」を目指すと述べた。(総統府)
蔡英文総統は10日午前、総統府前で行われた双十節祝賀大会で「より良い台湾を世界へ:強靭な島・強靭性のある国家」のタイトルで演説を行った。
 
蔡総統はまず、一丸となって新型コロナウイルスの危機を乗り越えた台湾の人々に感謝し、台湾の感染症対策が世界から評価されていることを喜んだ。また、世界経済が衰退する中、台湾経済が6.57%という高い成長率を達成したことを挙げ、コロナ禍はかえって台湾の強靭性を世界に見せつけることになったと述べた。
 
蔡総統はまた、コロナ後の世界秩序が劇的に変化していることを指摘。それには、世界規模のインフレーションとそれによってもたらされる景気衰退のリスク、現在進行形のサプライチェーンの再構築、極端な気候による異常な災害、自由で民主的な世界秩序への脅威―などがあるとした上で、台湾はこれからさらに大きな問題に直面するだろうが、冷静沈着に対応して問題を解決していこうと呼びかけた。
 
蔡英文は昨年の双十節祝賀大会の演説で「自由と民主主義の憲政体制を堅持する」、「中華民国と中華人民共和国は互いに隷属しないという立場を堅持する」、「主権への侵犯と併呑を許さないという立場を堅持する」、「中華民国台湾の前途は台湾の全ての人民の意志に従わなければならないとの考えを堅持する」という、いわゆる「4つの堅持」を訴えた。今年の演説では、自身の任期が残り2年であることを踏まえ、この「4つの堅持」を守りながら、さらに「4つの強靭性」を通して、より強靭性のある国を作ることを国家発展の目標に掲げることを約束した。「4つの強靭性」とは、「経済・産業」、「社会的セーフティネット」、「民主・自由の制度」、「国防戦力」の4つの側面からその強靭性を高めること。
 
また、中国との関係については、台湾海峡の平和と安定が両岸関係の発展の基礎であることを強調。しかし、残念なことに北京当局は近年、さまざまな手段を使って中華民国台湾の主権を消滅させようと企み、台湾海峡及び地域の平和と安定という現状に脅威を与えていると述べた。
 
その上で蔡総統は、台湾というこの土地に住む人々は、73年間に及び共同生活と発展を経て、強いアイデンティティと帰属感を育んでおり、台湾住民と与野党の最大のコンセンサスはつまり、我々の主権と、自由で民主的な生活スタイルを守ることであり、「この点において、我々に妥協の余地はない」と強調した。
 
蔡総統はまた、「北京当局に呼び掛けたい」として、「戦争は決して台湾海峡両岸の選択肢ではない。主権と民主主義、自由を大切にする台湾の人々を尊重すること。それこそ、台湾海峡両岸が良好な交流を再開するための根本だ」と述べた。
 
蔡総統はまた、国境再開後、台湾と中国の交流が徐々に再開されることで、台湾海峡の緊張状態が緩和されるよう期待を寄せると同時に、「理性的、対等、相互尊重」を原則として、台湾海峡の平和と安定を維持できるよう、双方が受け入れ可能な方法を北京当局と模索する用意があることを示し、「これは我々にとって共同の責任だ」と述べた。
 
蔡総統は最後に、「この土地で生活する我々にとって最大の任務は、全身全霊を傾けて次世代により良い国を、世界により良い台湾を残すことだ」と指摘。蔡総統はまた、「現在の台湾は非常に民主的で自由で、繁栄した経済と多様な文化を持ち、世界から注目されている。また、国民が国を守ることに対して強い意志を示している。こんにち、『私は台湾人だ』と大きな声で言えることは光栄なことであり、誇らしいことでもある」と述べ、演説を締めくくった。
 

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