2024/09/20

Taiwan Today

政治

蔡英文総統、全日本台湾連合会主催のシンポジウムにビデオメッセージ

2022/10/31
蔡英文総統は29日に開催された全日本台湾連合会主催のシンポジウム「外交関係なき50年~これからの日台関係を考える~」にビデオメッセージを寄せ、台湾、日本、米国の関係強化に強い意欲を示した。(総統府)
蔡英文総統は29日に開催された全日本台湾連合会が主催するシンポジウム「外交関係なき50年~これからの日台関係を考える~」にビデオメッセージを寄せて祝辞を述べた。概要は以下のとおり。
 
★★★★★
 
まず、「全日本台湾連合会」の尽力に感謝したい。同会の関係者は長年にわたり、さまざまな行動を通して台日交流の促進に取り組んでいる。また、台日米関係に関心を寄せ、より良い協力関係を模索しようとする参加者、来賓の皆さますべてにも感謝したい。
 
近年台湾は日本や米国などと連携を強め、新型コロナウイルスのパンデミックに対抗してきた。いまはアフターコロナ時代の挑戦、それに国際情勢の変化などに直面している。しかし、我々は台日米の協力が今後も深まり、一緒に手を取り合って「自由で開かれたインド太平洋」のビジョンを実現することができると信じている。
 
台湾は、日米両国と正式な外交関係を持たない。それにも関わらず、各領域で緊密に協力し、交流を深めてきた。台日米のパートナーシップは、この地域の安定と発展を促進するだけでなく、ひいては世界にさまざまな貢献をもたらすものだ。
 
例えば近年、我々はGCTF、つまり「グローバル協力訓練枠組み」の推進に取り組んできた。GCTFはもともと台湾と米国が立ち上げた協力のプラットフォームだったが、過去3年間の努力の結果、日本とオーストラリアが相次いで正式なパートナーに加わった。GCTFの枠組みの下でワークショップが行われた国は欧州、ラテンアメリカ、カリブ海諸国に及ぶ。現在、世界119か国がGCTFの活動に参加している。ワークショップの内容はいずれも、世界各国が関心を寄せる議題だ。例えば先月、国連総会の開催に合わせて開かれたワークショップは、国連のSDGsが直面する課題について革新的なソリューションを模索しようというものだった。台日米のパートナーシップは、こうした交流を通しても蓄積されている。今後、台湾は日本や米国とさらにGCTFの推進を強化し、協力の規模を拡大させていきたい。
 
我々はまた、世界的なサプライチェーンが再構築される中、台日米が国際分業においてそれぞれ優位性を発揮し、ともに民主国家によるサプライチェーンの強化に努めていきたいと考えている。
 
この機会に、日本と米国に感謝したい。両国の政府高官は近年、さまざまな重要な国際舞台において、台湾海峡の平和と安定の重要性を何度も強調してきた。10月の双十節の期間中も、日本と米国の国会議員が台湾を訪問してくれた。こうした動きは台湾の人々に、両国のゆるぎない支持と友情を感じさせるものだった。
 
台日米はこれまでも支え合い、さまざまな課題を乗り越えてきた。インド太平洋地域の平和を共に守ることは、我々の挑戦であり使命でもある。今後台日米は互いのパートナーシップを深めるだけでなく、より多くの民主国家と協力し、共通の信念を守り、ともに世界の民主主義の強靭性を強化していく必要がある。
 
最後に、台日米関係が常に深化を遂げられるのは、官民一体となった努力のたまものである。「全日本台湾連合」と来賓の皆さんもまた、その重要な一員である。皆さんの貴重な意見によって、台日米関係がこれからも新たな時代を切り開き、進展を生み出せるよう期待している。
 
★★★★★
 
全日本台湾連合会主催のシンポジウム「外交関係なき50年~これからの日台関係を考える~」は29日午後、東京都内で開かれた。来賓を代表して台北駐日経済文化代表処の謝長廷代表(駐日大使に相当)が挨拶を述べたほか、ジャーナリストの櫻井よしこ氏が「共にアジアの未来を拓く日本と台湾」をテーマに基調講演を行った。
 

ランキング

新着