2024/05/04

Taiwan Today

外交

国家人権委員会の代表団が仏・独を初訪問、国際的な人権交流を推進

2022/12/23
監察院国家人権委員会のトップである陳菊主任委員が代表団を率いて仏・独を訪問。両国の人権団体、人権に関する業務を担当する行政機関、国際的な人権組織などを訪れた。写真は「徳台協会」と「旧東ドイツ社会主義統一党による独裁体制を検証するための連邦基金」が主催した講演会で演台に立つ陳菊主任委員(右)。(監察院サイトより)
監察院国家人権委員会の設立から2年半近くが経ち、同委員会のトップである陳菊主任委員が田秋堇委員、葉大華委員、蘇麗瓊委員ならびに人権諮問顧問である陳俊宏教授らを率いて今月フランスとドイツを訪問。一行は4日から16日までのフランス・ドイツ訪問で両国の人権団体、人権に関する業務を担当する行政機関、国際的な人権組織などを訪れ、国会議員らと対面した。
 
陳菊主任委員はまずフランス外務省のDelphine Borione人権担当大使を訪ね、台湾における同性婚合法化の経験、民主と人権に関する台湾の実績を共有。会談は盛り上がり、同大使は陳主任委員からの要請に応じて来年の訪台を快諾した。陳主任委員はまた、パリ市で人権・融和と差別防止に関する業務を担当するJean-Luc Romero-Michel副市長及び数々の国際的な非政府組織とジェンダー平等や死刑廃止問題などについて話し合った。
 
陳主任委員はさらに、昨年訪台したフランス元老院(上院)の副議長で親台派議員グループの代表でもあるAlain Richard氏と対面、さらに国民議会(下院)のÉlodie Jacquier-Laforg副議長、同議会外交委員会のMireille Clapot副委員長らとも台湾問題について意見を交わした。
 
このほか陳主任委員はフランスの人文社会科学分野で最も長い歴史を持つアカデミー・フランセーズで基調講演を行い、関係者と昼食を共にした。参加者の多くは陳菊主任委員がかつて台湾で民主運動に携わったため6年にわたる獄中生活を送ったことに尊敬の念を示したという。
 
一方、ドイツでは招きに応じて初めて正式にドイツ連邦議会人権・人道支援委員会に出席。陳主任委員はまた、ドイツ政府で人権政策と人道支援を担当するLuise Amtsberg特使を表敬訪問した。国家人権委員会がドイツの政府関係者に直接会うのは初めて。二人は死刑の廃止や出稼ぎ労働者、人道支援などについて語り合った。
 
さらに「移行期の正義」及び人権問題への取り組みに関連して、一行は2019年に台湾と「移行期の正義協力了解覚書」を結んだ「旧東ドイツ社会主義統一党による独裁体制を検証するための連邦基金(Bundesstiftung zur Aufarbeitung der SED-Diktatur)」を表敬訪問した。
 
一行はまた、旧東ドイツにおける独裁政権の被害者に関するドイツ政府の特使、Evelyn Zupke女史と対面、台湾における政治事件・美麗島事件の当事者の1人である陳菊主任委員は同女史と活発な意見交換を行った。
 
タイトなスケジュールの中、一行が最後に訪れたのはベルリン・ホーエンシェーンハウゼン記念館(Gedenkstätte Berlin-Hohenschönhausen)で、「不義の遺構」の保存と宣伝、ガイドスタッフの養成などについて関係者と話し合った。
 
様々な団体や施設への訪問のほか、陳菊主任委員はドイツ最大の親台湾派民間団体、「Deutsch-Taiwanische Gesellschaft」(中国語では「徳台協会」)の会長を務めるMarcus Faber議員、「Association Formose en France(中国語では法国台湾協会)」、「Deutsch-Taiwanische Gesellschaft」及びその各分会などの招きに応じて公式に講演。陳主任委員は講演を通じて、台湾の民主化に向けた努力とその成果、ならびに国家人権委員会が人権を推進・促進する重要な意義について両国の民間社会により深く理解させた。
 
 

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