2024/12/19

Taiwan Today

外交

蔡英文総統と頼清徳副総統、AoDのラスムセン代表とそれぞれ会見

2023/01/05
世界の民主主義の発展を推進する非営利団体「アライアンス・オブ・デモクラシーズ・ファウンデーション(Alliance of Democracies Foundation, AoD)」のアナス・フォー・ラスムセン(Anders Fogh Rasmussen)代表(左から4人目)は4日、蔡英文総統(右から4人目)と頼清徳副副総統をそれぞれ表敬訪問した。(総統府)
世界の民主主義の発展を推進する非営利団体「アライアンス・オブ・デモクラシーズ・ファウンデーション(Alliance of Democracies Foundation, AoD)」のアナス・フォー・ラスムセン(Anders Fogh Rasmussen)代表が3日から5日までの日程で台湾を訪問している。ラスムセン氏はデンマークの元首相で、北大西洋条約機構(NATO)事務総長を務めた経歴を持つ。蔡英文総統と頼清徳副副総統は4日、それぞれラスムセン氏が率いる訪問団による表敬訪問を受けた。
 
ラスムセン代表は2017年にAoDを設立。2018年から毎年、世界の民主主義国家の元首や要人を招き、「コペンハーゲン民主主義サミット(Copenhagen Democracy Summit, CDS)」を開催している。蔡英文総統は2020年から毎年招待を受け、同サミットで演説(オンライン)を行っている。
 
蔡総統は、このサミットでは台湾の民主化の経験を共有し、近い知念を持つ国々のリーダーとともに、世界の民主主義国家が連携を強化して権威主義の挑戦に対応しようと呼びかけているとして、サミットを立ち上げたラスムセン代表に感謝した。
 
蔡総統はまた、ラスムセン代表が前回台湾を訪れたのが1994年であることに言及し、「この約30年間で台湾は大きく変化した。民主化が大きく進み、経済の繁栄を生んだ。人々の団結によって、我々はしなやかで活力のある市民社会を築き上げた」とし、ラスムセン代表が今回の訪問で、台湾の発展を確認するだけでなく、民主主義と自由が台湾の人々にとってゆるぎない価値となり、我々の生活の一部になっていることを深く実感するだろうと述べた。
 
蔡総統は続けて、「台湾はその他の成功している民主国家と同様、権威統治を経験しており、民主主義や自由が得難いものであり、当然のものではないことを十分認識している。だからこそ我々はその尊い資産を、より大切にしているのだ」と強調した。
 
蔡総統はさらに、「台湾は世界における民主主義の砦(とりで)であり、権威主義の拡張と向き合っている」とした上で、このほど「全民国防兵力の強化に向けた構造調整計画」を発表し、トータル・ディフェンス(全面防衛)体系を見直しと調整を指示したことに言及。これから台湾の全体的な防衛力を引き上げると同時に、より多くの民主陣営の国々と連携することで、インド太平洋地域の平和と安全、安定を維持していきたいと意気込みを見せた。
 
これに対してラスムセン代表は、5年前にAoDを立ち上げたのは、世界の民主主義陣営の連携を強化することで権威主義の拡張に対抗しようとするのが目的だったと説明。世界の民主主義陣営は世界経済の60%を占めており、これらがともに努力すれば大きな力となり、北京当局を含む権威主義国家に対して大きな抑止能力を持つことになると述べた。
 
ラスムセン代表はまた、台湾は強靭な民主主義を持ち、世界の民主主義陣営という大家族の一員だとした上で、「1994年に台湾を訪れたとき、台湾はまさに民主化の過渡期にあった。今回の訪台で目にした台湾の民主主義の進歩に、自分は強い印象を受けた。台湾はすでに自由の灯(ともしび)である」と台湾の民主化を称賛した。
 
ラスムセン代表はその後、頼清徳副総統を表敬訪問した。頼副総統はラスムセン代表に対して、台湾は世界の民主主義の秩序作りのために、前向きで積極的な役目を果たしたいという意欲を持っているとした上で、AoDと協力しながら、民主主義、自由、人権など共通の価値の普及に努めたいと伝えた。
 
ラスムセン代表は、台湾は民主陣営にとって重要な一員だとした上で、台湾のリーダーたちと直接会見し、台湾とヨーロッパの関係強化や、いかにして台湾の未来を守り、台湾の人々が自分の未来を決定する権利を確保する方法について議論するのが今回の台湾訪問の主な目的だと語った。
 

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