中華民国総統府は21日午後、記者会見を開催し、蔡英文総統が29日から4月7日まで、代表団を率いて国交樹立国のグアテマラとベリーズを訪問すると発表した。蔡英文総統は、「民主主義の深化」と「共存共栄による発展」という2大目標の達成を嘱望している。そのため、民主主義パートナーとの交流と協力を深め、国際の平和と安定を共同で維持し、相互利益と共同繁栄のための協力計画を引き続き推進し、福祉、建設、経済成長のために共に尽力する構えだ。
以下は、記者会見における総統府の林聿禅報道官による発言要旨。
新型コロナウイルスのパンデミック発生により、蔡英文総統は、2019年にカリブ海の友好国を訪問して以來、4年近くも海外訪問の計画が立てられなかった。グアテマラのアレハンドロ・ジャマテイ(Alejandro Giammattei)大統領は2022年9月、蔡英文総統にグアテマラ訪問を要請した。ジャマティ大統領は再三、公式の場や国際メディアからのインタビューで、台湾とグアテマラの友好関係を支持する確固たる立場を表明している。両国間の協力は緊密で、関連する成果はグアテマラ政府や各業界でも高い評価を得ている。
ベリーズは長年にわたり、様々な国際機関への台湾の有意義な参加を固く支持している。双方はインフラ、医療・公衆衛生、農業技術などの分野で緊密なパートナーシップを確立している。また、2022年3月には、ベリーズのジョン・ブリセーニョ(John Briceño)首相夫妻が率いる代表団が台湾を訪問した。「家族と子どもたちの発展」特使(Special Envoy for the Development of Families and Children)でもあるブリセーニョ(Rossana Briceño)首相夫人は今年2月、招きに応じて台湾を再訪問し、「中南米とカリブ海地域における女性のエンパワーメントに関する国際フォーラム」に出席した。
友好国からの度重なる真摯な呼びかけに応えるとともに、友好国を重要視していることを示し、引き続き民主主義パートナーとの協力や発展を深めるために、蔡英文総統は「民主主義パートナーとの共栄の旅」に乗り出す。29日に台湾を出発、同日ニューヨークに立ち寄ってから、交流を深めるためにグアテマラ、ベリーズに向かう。帰りは、ロサンゼルスを経由し、来月7日、台湾に戻るという9泊10日の旅程となる。
代表団のメンバーは、総統府の林佳龍秘書長(官房長官に相当)、張惇涵副秘書長、林聿禅報道官、外交部(日本の外務省に相当)の呉釗燮部長(外相)、中華民国僑務委員会(海外在住の台湾出身者に関する業務全般を管轄する省庁)の徐佳青委員長、経済部(日本の経済産業省に相当)の陳正祺政務次長(副大臣)、総統府医療チームの招集人、陳振文医師。また、随行する立法委員(国会議員)についてはこれから意向を確認した上で決定する。