台湾とEU(欧州連合)は9日、ブリュッセルで第6回「台湾EU人権諮商（=人権コンサルテーション）」を開催した。EU側はEU対外行動庁（EEAS）人権局のLuisa Ragher局長とEEAS中国・香港・マカオ・モンゴル・台湾関係局のDominic Porter局長が、台湾側は行政院（内閣）の羅秉成政務委員（=無任所大臣）が進行役を務めた。
今回の会合では率直かつ建設的な意見交換が行われ、直近の人権擁護の発展、人権政策、優先項目などを双方で見直した上で、改めて人権擁護、民主主義、法の支配の促進にコミットしていくことで一致した。EU側は、台湾が現在進めている「2020-2024年人権及び民主行動計画（=アクションプラン）」の中間審査について理解を深め、台湾側は台湾にとって初めてとなる「国家人権行動計画（2022-2024年）」や「漁業と人権行動計画（2022-2025年）」の関連情報をEUと共有した。
なお、EU側は一貫して死刑廃止の立場を繰り返しており、今回の会合でも台湾側に死刑の廃止を呼びかけた。双方はほかに、外国籍漁船員、外国籍介護労働者などの権利、企業と人権、ジェンダー平等とLGBTIの権利、人権インパクトアセスメント、人権教育などの問題についても話し合った。