2024/12/24

Taiwan Today

政治

蔡英文総統が最後の「国慶談話」、平和は両岸にとって唯一の選択肢

2023/10/11
蔡英文総統は10日午前、総統府前広場で行われた双十国慶節祝賀大会で、任期満了前最後となる「国慶談話」を行った。蔡総統はこの談話で「平和は両岸にとって唯一の選択肢だ。現状維持を各方面の最大公約数とすることが、平和を確保するための鍵となる」と改めて強調した。(総統府)
蔡英文総統は10日午前、総統府前広場で行われた双十国慶節祝賀大会で、「自信沈穏、国家前進 譲世界因台湾而更好(=自信に満ちた台湾、国家を前進させて世界をより良くしよう)」と題する談話を行った。2024年5月20日で任期満了となる蔡総統にとっては最後の「国慶談話」となった。以下はそのうち国防及び両岸関係などについての発言部分を抜粋したもの。
 
【国防】
先月末、台湾初の国産潜水艦「海鯤」が完成し、進水式を行った。その後のテストなどを終えた後、2025年に正式に配備される。潜水艦の国産化はこの30年間、どの政党に所属する総統にとっても悲願だった。我々はそれを成し遂げたのだ。我々は「国防自主」に向けて再び大きな一歩を踏み出した。国軍の「非対称戦力」がさらに向上し、さらには中華民国台湾を守るという決意を改めて示したのだ。潜水艦「海鯤」は地域の平和と安定を守るため荒波に向かって進んでいくのだということを、全世界が認めてくれると信じている。
 
現在の台湾は、すでに「世界の台湾」である。我々はすでに証明している。地政学的な戦略においても、世界の民主主義の発展においても、あるいはグローバル・サプライチェーンにとっても、我々が最も頼りがいのある、最も効率の良い、そして最も安全な協力相手であることを。国際社会が我々を支持する力は、かつてないほど強く結束している。
 
【両岸関係】
このようないまだからこそ我々は、毅然と自信を持って世界と向き合えるようになった。さらに我々は、自信をもって落ち着いて中国と向き合い、未来の発展のために、両岸が平和的に共存できる条件を作り出せるようにもなった。
 
総統として国の主権を守ることと、台湾の2300万人の自由で民主的な生活様式を守ることは私の責任だ。同時に、両岸(台湾と中国)が平和的に共存できる方法を模索すること、両岸の住民同士が自由で、束縛や負担のない交流を行なえるようにすること、台湾が、ひいては両岸が、地域の平和と安定に貢献できるようにすることもそうだ。
 
私は改めて強調したい。平和は両岸にとって唯一の選択肢だ。現状維持を各方面の最大公約数とすることが、平和を確保するための鍵となる。
 
とりわけ世界は、台湾海峡の平和と安定が、国際社会の安全と繁栄と密接な関係があることを理解するようになっている。どちらの側も一方的に現状を変更することは許されない。両岸の対立は平和的手段によって解決されなければならない。
 
我々は、台湾の民意のコンセンサスをもとに、対等と尊厳を前提とし、民主的な対話をプロセスとし、現状維持を核心として、北京当局との間で双方が受け入れ可能な交流の基礎と平和共存の道を発展させたいと願っている。
 
国際社会の台湾への支持はますます強くなると、私は深く信じている。世界が一同に関心を寄せ、台湾海峡の平和と安定の維持に力を注ぐ中、我々は契機を把握し、リスクを制御し、そして両岸が地域の平和と安定に貢献できるようにしたい。これは台湾の与野党にとって、そして両岸にとっても、避けて通ることのできない歴史的責任であり共通の使命なのだ。
 
【感謝】
台湾の人々が蔡英文に2回のチャンスを与えてくれたことに感謝する。中華民国総統として、台湾の人々と頑張ることができたことに、感謝と感激で胸がいっぱいだ。
 
この数年間、成果が得られた取り組みもあれば、十分ではなかったこともあっただろう。これは総統としての私の責任だ。これこそが民主国家であり、為政者はおごってはならない。どんな政策であろうと、なるべく多くの人々を満足させなければならない。これは政府にとって果てなき挑戦である。
 
国民の皆さん、蔡英文の任期は来年5月20日で終了する。しかし、国家はこれからも前進し続けなければならない。
 
自信に満ちた台湾は、これからもきっと前進し続けるだろう。我々はただ、世界に対してより良い台湾を見せるだけではいけない。民主主義の台湾が存在することによって、世界をより良くしていかなければならない。
 
台湾頑張れ!中華民国頑張れ!
 

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