今年のAPEC（アジア太平洋経済協力）首脳会議（APEC Economic Leaders' Meeting, AELM）は11月15日から17日まで米国のサンフランシスコで開かれる。総統府の林聿禅報道官は21日、蔡英文総統が半導体ファウンドリの世界最大手、TSMC（台湾積体電路製造）の創業者である張忠謀（モリス・チャン）氏を同会議に派遣すると明らかにした。
張忠謀氏はこれまでに5度、蔡総統の代理としてAPEC首脳会議に出席しており、その都度各会員国（経済体）のリーダーと積極的に交流し、台湾が貢献可能な能力について伝えてきた。また、蔡総統から託された任務を代表団と共に果たし、アジア太平洋地域の安定と繁栄を助けると共に台湾の国際イメージと可視性の向上に効果を挙げてきた。このため蔡総統は今年も張氏を自らの代理として会議に派遣することに決めたという。
米国は今年のテーマを「全ての人々にとって強靭で持続可能な未来を創造（Creating a Resilient and Sustainable Future for All）」と定め、三大優先課題を「相互連結（Interconnected）」、「革新的（Innovative）」、「包摂的（Inclusive）」としている。林報道官は、「我が国はこれまでずっとAPECに積極的に参与してきた。これからもほかの会員と共同でデジタルイノベーション、グリーントランスフォーメーション、食料安全保障、公衆衛生、中小企業の発展、女性の経済的エンパワーメントなどの分野で協力を推進し、手を取り合って持続可能かつ共に栄えるアジア太平洋地域を創り出していく」と話している。