台湾の国家図書館(台北市中正区)と仏パリの大学間共同利用言語・文化図書館(BULAC)が、世界初となる「台湾学術デジタルリソースセンター(Taiwan Academic Digital Resource Center)」を開設した。国家図書館の曽淑賢館長とBULACのMarie-Lise Tsagouria館長が13日、協定書に署名するとともに供用を開始した。台湾の呉志中駐仏代表と、台北駐仏代表処教育組の陸美珍組長が調印に立ち会った。
BULACが所蔵する中国語の資料は、約43,000種以上の書籍(7万冊以上)、900種類のジャーナル、それに1911年以前に出版された古い書籍1,000冊以上を含む。教学や研究にとって非常に重要なもので、フランスではトップレベルの蔵書と言える。今回、台湾の国家図書館と協定を結んだことで、BULACのデジタルリソースのサービスがさらに強化されることになる。
今回双方は、国家図書館が構築する「中文古籍聯合目録(=古い中国語書籍に関する合同目録)」についても協力することで一致した。国家図書館は2005年以降、世界の著名な大学附属図書館や国立図書館と協力し、蔵書のデジタル化を行っている。これらの成果はすでに「古籍與特蔵文献資源系統」で一般公開されている。また、国家図書館と協力する図書館は各自が所蔵する古い書籍の目録を、このシステムの下に構築されている「中文古籍聯合目録」にアップロードすることができる。現在までに92の図書館などがこの合同目録に参加している。
国家図書館はまた、BULACとの協定締結の記念として『註東坡先生詩』と『金剛般若波羅蜜経』のレプリカを贈呈した。そのうち『註東坡先生詩』は国家図書館が収蔵する国宝級の書籍で、800年以上の歴史を持つ。