2024/06/26

Taiwan Today

外交

台湾がウクライナと複数の協力覚書、同国の児童・女性・やけど患者・PTSD患者を支援へ

2023/11/16
台湾がウクライナの様々な組織・団体と6件の協力覚書を締結、同国の児童・女性・やけど患者・PTSD(心的外傷後ストレス障害)患者への支援に協力していくことになった。写真は覚書に署名する呉尚年駐ポーランド代表(右)とウクライナ・ブチャ市のアナトリー・フェドルク市長(左)。(外交部)
ポーランドのワルシャワで14日と15日、ウクライナの復興事業に関する国際的な展示と会議(Rebuild Ukraine 2nd International Exhibition/Conference)が行われた。台湾は同会議に参加すると共に、台湾の国家イメージパビリオンを設置して台湾の取り組みを紹介した。この活動の初日、呉尚年駐ポーランド代表(大使)が政府を代表してウクライナ側と6件の協力了解覚書にサインし、台湾とウクライナの民主主義に基づくパートナーシップを深化させた。
 
呉代表は調印式であいさつ、今回初めてこの活動に参加することで台湾が「ウクライナと共にある」ことへの決意を示すと共に、ウクライナの復興のため台湾が担う建設的な役割を各方に深く知ってもらうと説明、今後ウクライナの復興事業に参与出来る機会がさらに増えていくことに期待した。呉代表は、台湾の国家イメージパビリオンで使われているロゴについて触れ、「台湾がウクライナと一緒に自由を力強く支持していくことを象徴している」と述べた。
 
呉代表は、ロシアのウクライナ侵攻は国連憲章違反であり、人道的・経済的危機を招いてウクライナ、さらには全世界に甚大なダメージを与えたと強調。台湾はウクライナと同様に民主主義が権威主義に対抗する最前線にあるとし、民主主義国は一致団結して権威主義による侵略に共同で対抗していくべきだと訴えた。そして「今回、複数の協力覚書を交わせたことは、台湾とウクライナの友好的パートナーシップならびに努力の成果を表している」と述べた。
 
呉代表は最初の調印式で、ウクライナ「Alliance of Development」のMariia Makivnychuk執行長と「Shelter-futUkraine」協力意向書にサイン。これはウクライナ中西部に児童と女性を対象にしたケアセンターを設置し、法律面と心理面でのコンサルタント業務及び就業訓練プログラムを行うもの。また、「All-Ukrainian Forum for Democracy」のYaryna Yasynevych執行長とは「Leave No One Behind Partnership」協力意向書を交わした。ウクライナ北西部に移住した子どもたちに台湾のデジタル機器と関連の教育プログラムを提供する。調印に立ち会ったウクライナの国会議員、Mykola Kniazhytskyi氏は、「世界が民主主義と全体主義体制の対抗に直面する今、ウクライナと台湾はまさにその中にある」として、両国が団結する必要性を指摘した。
 
2回目の調印式で呉代表はブチャ市のアナトリー・フェドルク(Anatolii Fedoruk)市長と協力了解覚書を交わし、同市の児童スポーツ学校再建のため30万米ドルを寄付した。フェドルク市長は、ロシアとの開戦初日から台湾は揺らぐことなくウクライナを支持していると感謝、台湾からの人道支援は戦火の中の子どもたちにとってとりわけ重要だと述べた。フェドルク市長はまた、1,031の会員によって構成される「Association of Ukrainian Cities」(ウクライナ都市連盟)を代表して協力了解覚書にサイン、台湾とウクライナの都市間交流及び協力の拡大に道筋をつけた。
 
3回目の調印式で呉代表は、「Ukraine’s Christian Medical Association」のRegina Maistrova執行長とやけど治療に関する協力了解覚書にサイン。190万米ドルを寄付して戦火によってやけどを負った患者たちを支援することにした。さらにウクライナのNGO「NO Labels」のOleksandr Khomiak執行長と、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の研究と治療計画に関する協力了解覚書を交わし、重症心理治療に協力するため160万米ドルを寄付。ウクライナの国会議員、Alyona Shkrum氏は調印に立ち会い、台湾のウクライナに対する医療支援計画は戦火に蹂躙されるウクライナ人民を助けることになると感謝した。
 
 

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