2024/06/26

Taiwan Today

政治

国家図書館がハイチの国立図書館に図書を寄贈、台湾への理解促進図る

2023/11/28
中華民国(台湾)と正式な外交関係を結んでいる国や友好的な国々との文化交流を促すため、国家図書館とハイチ大使館が21日、図書の相互寄贈式を共同で開催した。前列右から3人目が国家図書館の曽淑賢館長。4人目は外交部の陳立国常務次長。(国家図書館サイトより)
中華民国(台湾)と正式な外交関係を結んでいる国(国交樹立国)や友好的な国々との文化交流を促すため、国家図書館とハイチ大使館が21日、図書の相互寄贈式と基調講演を共同で開催した。国家図書館の曽淑賢館長、ハイチのRoudy Stanley Penn大使、ならびに台湾に駐在する各国の使節及び代表、そして外交部(日本の外務省に相当)の陳立国常務次長(=事務次官)、文化部(同文化庁に相当)の代表らが出席し、この寄贈式典に立ち会った。
 
あいさつを行った国家図書館の曽館長は、同図書館が近年国際交流の開拓に力を入れ、世界への影響力向上を図っていることを指摘、特に国交樹立国の大使館ならびに各国の駐台弁事処(大使館や領事館に相当)と共に図書の寄贈や読書の普及など様々な文化活動を行っていることを取り上げて説明した。曽館長は、台湾とハイチは1万4,900キロ近く離れているが、60年あまりにわたって外交関係を保つなど、両国は互いに支え合う堅実な友人であり、経済や文化の面でも安定して関係を発展させていると評価、また、毎年100人を超えるハイチの学生が台湾に留学にやって来ていることも紹介した。
 
国家図書館はハイチ国立図書館に「Taiwan Corner」を寄贈する。国家図書館が世界の公共図書館に「Taiwan Corner」を設置するのは13カ所目で、今回は約80冊を提供。中にはフランスの漫画家、Goloによる『MADE IN TAIWAN』をはじめ中国語とフランス語で書かれた図書15種類も含まれる。ほかには台湾の歴史、文化や習慣などに関するものも。曽館長は、「『Taiwan Corner』の書籍を通してハイチの人々は台湾をさらに知るようになり、両国人民の相互理解が深まるだろう。そして図書館を文化交流の重要なプラットフォームにしてくれるはずだ」と述べた。
 
ハイチの国立図書館は同国の重要な学術機関であり代表的な公共図書館でもある。1939年の開館からすでに80年あまりの歴史をもち、ハイチの文学遺産の保護、収集、紹介に力を入れているほか、収蔵された文献を一般人が読む権利を確保している。
 
ハイチ国立図書館のDangelo NEARD館長はハイチの文化・知識界の重要人物で、過去にはフランス政府による国際放送サービスであるラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)の番組「koze kilti」でパーソナリティを務めたほか、ハイチの公共テレビサービスで「Les gens de lettres(文人たち)」という番組のパーソナリティも担当し、文学作品を広く紹介した。現在も「Radio Television Caraibes」で毎週、『図書とあなた』という番組の司会を務めている。2020年4月の国立図書館館長就任後はメディアを活用して図書館の宣伝に努め、読書を広めることでハイチの文化的素養を育てている。
 
図書の寄贈式のあとでDangelo NEARD館長は、「Books, Engines of Living Together and Generators of Humanity in a World in Crisis(図書:共生のエンジン、危機的世界における人間性のジェネレーター)」と題して基調講演を行い、自身の視点を共有。また、ハイチの今を代表する作家たちの著作15作品を国家図書館に寄贈し、ハイチの作品を紹介すると共に両国の文化交流がいっそう進むことを希望した。
 
 

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