中華文化総会は26日、京都府庁旧本館で記者会見を開き、5月11日と12日に京都で開催する日本最大の台湾カルチャーフェス「TAIWAN PLUS」について説明した。中華文化総会はこれまで東京で同イベントを開催してきたが、京都での開催は初めて。過去最大規模となる100を超える台湾ブランドの商品を持ち込む。
記者会見では、今回のイベントが京都府、誠品生活、株式会社日本サルベージサービスの共催により開催されることが発表された。また、記者会見には台北駐日経済文化代表処の謝長廷代表(=駐日大使に相当)、京都府の鈴木一弥副知事、京都府議会の林正樹副議長、文化部の日本窓口である台北駐日経済文化代表処台湾文化センターの王淑芳主任らが出席した。
52年前に京都大学に留学したという謝長廷代表は、京都について「非常に懐かしく、親しみを感じる」と述べた。また、「TAIWAN PLUS」はすでに台湾のカルチャーイベントを代表する存在となっており、京都や近畿地方の人々に多く足を運んで欲しいと呼びかけた。
中華文化総会の李厚慶秘書長は、「TAIWAN PLUS」の参加者が、初開催となった2018年の延べ5万5,000人から、昨年は延べ22万人に成長したことを挙げ、台湾と日本の友好関係の向上を示すものだと喜んだ。李厚慶秘書長はまた、今回の京都での開催は過去最大規模になり、タピオカミルクティや鹹豆漿(=塩豆乳)、パイナップルケーキだけでなく、台湾のナイトマーケットや台湾の漫画なども加わることを明らかにした。
今年のイベントのタイトルは「TAIWAN PLUS 2024 京都新宝島」となる。「島」のコンセプトを強調し、音楽、マーケット、展示などをそれぞれ、「島民の声」、「島民のマーケット」、「島の博物館」と名付ける。
「島民の声」では、金馬奨(ゴールデン・ホース・アワード)や金曲奨(ゴールデン・メロディ・アワード)などの受賞経験を持つ音楽プロデューサー、李欣芸さんが音楽総監を務め、台湾の国宝級民謡歌手である陳明章氏や、台東県のプユマ族集落を拠点とする「Puyuma家族楽団(プユマ・ファミリー・バンド)」、金曲奨を受賞した客家(ハッカ)シンガーの謝宇威さん、シンガーソングライターの呉蓓雅(PiA)さんなどが、日本のパフォーマーと一緒になってステージを作り上げる。日本からは金剛流能楽師の金剛龍謹さん、箏曲家の大谷祥子さん、箏・三絃演奏家の菊重絃生さんらが登場する。
「島民のマーケット」では「TAIWAN PLUS 2024 京都新宝島」の限定グッズが多数販売される。例年高い人気を誇る「TAIWAN PLUS」コラボの金牌台湾プレミアムビールが今年も登場する。先住民族行政を担当する原住民族委員会は、同会が運営する台湾最大の先住民族グッズ専門のオンラインショップ「LiMA」から、台湾先住民族の工芸品や特色あるグルメなどを日本へ持ち込む。中華文化総会は連江県(離島の馬祖)と2年に1度、「馬祖国際芸術島」(馬祖ビエンナーレ)を開催しており(3回目は2025年開催)、今年は特別にこのマーケットに参加して作品を展示する。
「島の博物館」は台湾クリエイティブ・コンテンツ・エイジェンシー(TAICCA、文化内容策進院)、中華民国対外貿易発展協会(TAITRA、日本での名称は台湾貿易センター)、新港奉天宮などが協力するもので、台湾のオリジナル文化をテーマにした博物館を設置する。台湾の地理をコンセプトにした5つの漫画作品や、生活に欠かせない台湾製の優れた商品などを展示するという。
「TAIWAN PLUS 2024 京都新宝島」
日期|2024年5月11-12日(入場無料)
時間|11:00-18:00
場所|京都市勧業館「みやこめっせ」第3展示場