2024/07/02

Taiwan Today

文化・社会

WOAHが台湾の獣医所を狂犬病研究所に認定、世界で14カ所目

2024/06/26
世界で14カ所目、アジアで4カ所目となる狂犬病参考実験室に認められた獣医所は、2017年に国際間を往来する犬と猫のための、狂犬病抗体検査機関としてEUに認められ、2022年には、日本によってアジアで唯一の外国検査機関として認められた。(農業部ニュースサイトより)

台湾では2013年、狂犬病ウイルスに感染したイタチアナグマが確認された。そこで台湾の農業部獣医研究所(獣医所)は2014年、国際獣疫事務局(WOAH)、世界保健機関(WHO)、EUの承認を受けたフランスの狂犬病参考実験室と協力覚書を締結した。さらに2018年には、台湾、フランス、WOAHとの三者で交わされた狂犬病連携計画に署名した。その検査能力が認めらた獣医所は25日、世界で14カ所目となるWOAH認定の狂犬病参考実験室に認定された。獣医所は同日、オープンセレモニーを開催した。

農業部に杜文珍次長(副大臣)は、「WOAHに狂犬病参考実験室と認められたのには2つの意味がある。第一に、獣医所の研究と台湾の狂犬病予防・管理活動、獣医所の専門家がトップクラスだと認められた証拠だということ。第二に、台湾の世界への貢献『Taiwan can help』の精神を表し、狂犬病の予防法や治療法、研究、診断など、すべてが国際基準に沿っているということ」と強調した。

杜文珍次長によると、狂犬病は人獣共通感染症で、現在台湾で感染が確認されているのは、野生動物に集中している。杜文珍次長は、最近では人々が山林へ出かけるケースも多いため、ペット(猫、犬)に狂犬病ワクチンを接種させるほか、森林へ行く機会がある場合、犬や猫を連れて行かないよう呼びかけた。動物との接触による感染症の侵入を防ぐため、台湾には非常に優れた防疫ネットワークがあり、通知システムを導入し、市民全体が協力するよう呼びかけている。

獣医所は、2017年に国際間を往来する犬と猫のための、狂犬病抗体検査機関としてEUに認められ、2022年には、日本によってアジアで唯一の外国検査機関として認められた。獣医所はまた、国際規格ISO 17025の認証を取得した狂犬病検査室の品質システムも確立している。2022年はさらに、世界初のアジア地域における狂犬病診断能力テストを実施し、7か国から11の研究所が参加した。

獣医所によると、5月に開催された第91回WOAH総会において、関連する認定を取得し、世界で14カ所目となるWOAH認定の狂犬病参考実験室となった。アジアでは4カ所目となる。

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