中華民国（台湾）外交部の陳立国常務次長（事務次官）は26日、セントルシアのアルフレッド・プロスペレ（Alfred Prospere）農業大臣が率いる訪問団を会食でもてなし、台湾とセントルシアの協力プロジェクト、経済・貿易交流、台湾海峡の地域情勢などについて意見交換を行った。双方はまた、両国の友好と協力関係を今後も深めていくことで一致した。セントルシアは東カリブ海に位置し、中華民国（台湾）と正式な外交関係を持つ。プロスペレ農相は、26日から始まった台北国際食品見本市（FOOD TAIPEI）に参加するために初めて台湾を訪問した。
陳次長はプロスペレ農相とその一行の訪台を歓迎し、中華民国（台湾）とセントルシアが近年、教育、医療、情報通信技術、女性のエンパワーメントなどの分野で協力の成果を挙げていることを喜んだ。陳次長は、とりわけ農業分野について両国が緊密に連携し、台湾が現在、セントルシアにおける青果の自給率向上に協力する「青果の生産・流通サプライチェーンの効率化向上計画（Enhancing the efficiency of production-distribution supply chain in fruit and vegetable sector in St. Lucia）」を実施していること、セントルシアとの共催で「2024年の農業博覧会」を開催すること、それに「コロナ後のラテンアメリカ及びカリブ海諸国の景気回復と女性のエンパワーメント支援プロジェクト（Assisting the Economic Empowerment of Women in Latin America and the Caribbean in the Post-Pandemic of COVID-19 Project）」を通して現地の若者や女性の経済的自立を助けていることなどを挙げ、両国の協力関係がこれからも発展し、双方の人々にメリットをもたらすことを祈念した。
これに対してプロスペレ農相は、今回の台湾訪問では「台北国際食品見本市（FOOD TAIPEI）」への参加を通してセントルシアの農産品を多くのバイヤーに向けて宣伝できるとして中華民国政府の招きに感謝した。また、「台北国際食品見本市」のセントルシアパビリオンで、セントルシアの若者や女性たちが台湾による支援プロジェクトの成果である農産加工品を展示し、セントルシアと台湾との協力の成果を示せることを喜んだ。さらに、台湾が農業、教育、科学技術等の分野でセントルシアを支援していることにも感謝し、今回の訪問でもセントルシアの人々の役に立つことを台湾の成功事例から学びたいと意気込みを見せた。
プロスペレ農相とその一行は6月25日から29日まで台湾に滞在する。