2024/10/05

Taiwan Today

政治

チェコの文学祭「作者読書月間」がスタート、台湾から作家31人が参加

2024/07/03
チェコの民間団体が主催する文学祭「作家読書月間」(Authors' Reading Month)が7月1日より、チェコ第2の都市ブルノで始まった。今年のテーマ国は台湾。写真はイベントのトップバッターとして、自身の作品『彩妝血祭』を朗読する作家の李昂さん(左)。文学作品を通して台湾の二・二八事件の歴史や同性愛者などの問題について語り、大きな反響を呼んだ。(文化部)
チェコの民間団体が主催する文学祭「作家読書月間」(Authors' Reading Month)が7月1日より、チェコ第2の都市ブルノで始まった。今年のテーマ国は台湾。アジアの国がテーマ国に選ばれるのは初めてのことだ。台湾の文化部とチェコのVětrné mlýny出版社が、台湾から世代、性別、エスニシティ、ジャンルの違う作家31人を選出し、チェコやスロバキアで行われるイベントに参加させる。1日に行われた開会式には、文化部の李静慧政務次長(=副大臣)、柯良叡駐チェコ代表(大使に相当)、チェコ文化省のOndřej Chrást副大臣、Větrné mlýny出版社のPetr Minařík編集長などが参加した。また、作家でもある文化部の李遠部長が自らの作品『走路・回家』の序章を読む動画も上映された。この日のイベントではトップバッターとして、作家の李昂さんが自身の作品『彩妝血祭』を朗読し、文学作品を通して台湾の二・二八事件の歴史や同性愛者などの問題について語り、大きな反響を呼んだ。
 
文化部の李静慧次長は、チェコの「作家読書月間」のテーマ国に、アジアで初めて台湾が選ばれたことを大変光栄に思うと述べた上で、今回のチェコ訪問では、チェコの人たちがいかにして言語や文学を通して「文化の共同体」を構築しているか深く理解することができたと語った。そして、「近年台湾とチェコの関係は良好で、双方の歴史や地政学には類似点が多く見られる。文学作品や母語による朗読を通して、台湾という島嶼の物語を中東欧に持ち込むことは、極めて意義のある文化交流だ」と述べた。
 
チェコ文化省のOndřej Chrást副大臣は、同省のマルティン・バクサ大臣が今回のイベントを全力でバックアップしており、また一貫して台湾文化を支持していることを明かした上で、「文化部の李遠部長の朗読ビデオに深く感動した。台湾とチェコ、そしてウクライナの間には、似たような過去があり、密接に絡み合う現在と未来があるということに思いを馳せた」と述べた。
 
チェコのVětrné mlýny出版社のPetr Minařík編集長は、「25回目となる今年、台湾をテーマ国として迎えることができて嬉しく思う」とし、双方の文化部・文化省の支持に感謝した。柯良叡駐チェコ代表は、「台湾から招く作家31人がチェコの読者たちとどのような交流を育むか楽しみだ。互いの共通点や違いなどを探す中で、台湾とチェコの文学が、両国の文化理解と友好を促進する架け橋となるよう願う」と述べた。
 
「作家読書月間」は7月1日から1か月間にわたり、作家たちがリレー形式で作品の朗読を行う。イベントの詳細は公式サイト(https://www.autorskecteni.cz/geo)を参照のこと。作家による朗読や座談会などのライブ配信も、公式フェイスブックページ(https://www.facebook.com/authorsreadingmonth)で行われる。
 

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