中華民国（台湾）外交部の林佳龍部長（外相）は11日午後、まもなく離任する欧州経貿弁事処（EETO）のFilipGrzegorzewski処長に「睦誼外交獎章」を授与し、Grzegorzewski処長が台湾駐在の5年間、台湾とEU（欧州連合）の各領域での交流・協力促進に尽力したことを表彰した。EETOは駐台湾EU代表部、その処長は駐台EU大使に相当する。
林部長は、Grzegorzewski処長がその在任期間中、EUの台湾及び台湾情勢に対する関心を高めるため積極的に取り組み、その結果、台湾海峡の平和と安定がすでにEU加盟国全体のコンセンサスにまでなったことに感謝した。Grzegorzewski処長は「投資欧盟論壇（対EU投資フォーラム）」、「欧州節（ヨーロッパ・フェスティバル）」、「欧州影展（欧州映画祭）」など多様なイベントの開催にも力を入れ、台湾とEUの産業対話や交流を促進し、台湾人が欧州の多様な歴史や文化を理解することを助けた。
Grzegorzewski処長は林部長の言葉に感謝した上で、台湾とEUの相互の努力により、双方の貿易総額と投資は過去最多となったと指摘した。また、EUの台湾に対する関心が高まりを見せ、台湾は自由と民主主義の発展や多様で開かれた社会の象徴であるとの理解が広まっていると述べた。Grzegorzewski処長は、「外交の意義は、真摯な友情を築くことにあると信じている。このため『睦誼外交獎章』を授与されたことは身に余る光栄であり、これからも永遠に台湾というこの『麗しの島』（イラ・フォルモサ）を懐かしみ、台湾とEUが友好関係を深めていけるよう願い続ける」と述べた。
Grzegorzewski処長は2019年9月に就任。EUの台湾及び台湾情勢に対する関心を高め、理解を深めるために尽力し、台湾とEUの人権、ジェンダー平等、環境保護・サステナビリティなど各分野での交流や協力を促進してきた。また、「対EU投資フォーラム」や「EU半導体産業投資協力フォーラム」などのイベントを開催し、双方の産業のために対話のプラットフォームを用意し、経済・貿易、投資などで協力の機会を模索してきた。こうした取り組みは台湾とEUにとってウィン・ウィンとなる実質的なパートナーシップを深めるのに大きく寄与した。