2024/09/13

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新潟「大地の芸術祭」、台湾の絵本作家や建築家が出品

2024/07/15
新潟県で開催している「大地の芸術祭」で見られるジミーさんの絵本の世界を再現したかまぼこ型倉庫(写真上段)と田中央工作群と田熊隆樹氏による空間設計のベンチ(同下段)。会期は11月10日まで。(文化部ニュースサイトより)

日本・新潟県で3年に1度開催される日本最大規模を誇る野外芸術祭、「大地の芸術祭ー越後妻有アートトリエンナーレ」が13日に開幕した。今年は、文化部(日本の文科省に類似)台北駐日経済文化代表処台湾文化センターと提携し、台湾の建築家の黄声遠氏が率いる建築設計事務所、「田中央工作群(Fieldoffice Architects)」が招きを受けて、日本の建築家、田熊隆樹氏と共同で設計を手掛けた「大地に抱かれるフィールドミュージアム」、台湾を代表する絵本作家、幾米(Jimmy/ジミー・リャオ)さんの絵本「幸せのきっぷ Kiss & Goodbye」に着想を得た作品も展示され、「台湾アートの美」を世界にアピールしている。会期は11月10日まで。

同台湾文化センターは、台湾のアーティストが国際舞台で発表できる場を開拓するため、近年では日本の著名なアートイベントに積極的に参加している。大地の芸術祭のほか、瀬戸内国際芸術祭、六本木アートナイトなどに出品した多くの台湾アーティストの作品が、米国や欧州諸国のキュレーターの目に留まり、各国の国際芸術祭にも出品されるようになった。

「大地に抱かれるフィールドミュージアム」は、まつだい「農舞台」フィールドミュージアム内に設置されている。周囲の環境や景観に溶け込み、作品巡りを楽しむ人々がふと足を止めて、自然の中で休めるような、ゆったりとした時間の流れる空間設計を10年計画で目指す。ベンチの表面には、日本から台湾に伝わり、現在の日本では珍しい洗い出しによって仕上げた石材が採用され、台湾建築の特徴を体感することができる。

ジミーさんによる作品は、JR飯山線を舞台に描かれた絵本 「幸せのきっぷ Kiss & Goodbye」を元に、同線土市駅と越後水沢駅の横に設置した豪雪地帯には欠かせないかまぼこ型倉庫。外観はナチュラルでシンプル、倉庫内には別世界が広がる。地元の人々から忘れられない大切な物を預かり、丁寧に展示され、大切な思い出に浸ることができる空間を創り出している。

大地の芸術祭は、2000年から3年ごとに新潟県で開催されている。「人間は自然に内包される」をコンセプトに、地域再生の道筋を築くことを目指す。今年は、41カ国・地域から311点(うち85点が新作)の作品群が展示される。

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