2024/09/28

Taiwan Today

政治

頼清徳総統、自民党・石破茂元幹事長らの表敬訪問受ける

2024/08/14
頼清徳総統(写真右)は、日本が台湾にとって、様々な問題を共に乗り越えてきた「まさかの時の友こそ真の友」だとして、石破茂元幹事長(同左)らの訪問を心から歓迎した。(中華民国総統府ニュースサイトより)

頼清徳総統は13日午前、日本・自民党の石破茂元幹事長らの超党派議員グループ、「日本の安全保障を考える議員の会」の訪問団による表敬訪問を受けた。頼新政権は、「和平四大支柱行動方案(平和のための4大アクションプラン)」を積極的に実行し、「民主主義の傘(Democratic Umbrella)」を広げ、民主主義や自由の価値を守り、地域の平和と安定を維持しながら、引き続き台湾と日本の協力を推進して、双方の各分野の発展を促したいとしている。以下は頼総統のあいさつ要旨。

まずは総統府への訪問に歓迎の意を表する。台湾にとって日本は、互いに支え合い、深い友情を共有するパートナーだ。先週の木曜日、日本がマグニチュード7.1という大規模な地震に見舞われたと聞いて、台湾からは、次々と日本を案じる声が上がっている。この機会に、台湾市民を代表して、改めて心からのお見舞いを伝えたい。台湾と日本は長年にわたり、地震や新型コロナウイルスなどの問題を乗り越えるために協力し、「まさかの時の友こそ真の友」であり、その関係は兄弟のようなものだ。世界では現在、双方の協力を必要とする課題がさらに多くなっており、共に取り組んでいきたい。

中国の台頭を巡り、インド太平洋地域の平和が脅かされている。台湾は国家の安全を守り、民主主義陣営と共に地域の平和・安定を維持する決意がある。

新政権では「平和のための4大アクションプラン」を実行していく。第一に、台湾の国防力を強化すること。国防の自主性向上および軍事調達を通じて、強力な軍隊を構築し、国家の安全を守り、地域の平和・安定を維持する。

第二に、台湾経済のレジリエンス強化。経済成長を続けることに加え、日本を始めとする民主主義陣営との経済・貿易交流も強化したい。台湾は、米国との貿易協議の新たな枠組み「21世紀の貿易に関する台米イニシアチブ」に基づく最初の協定の署名を完了し、現在は第2段階協定に関する協議が集中的に進められている。また、英国とは、「貿易強化パートナーシップ協定(Enhanced Trade Partnership、ETP)」を締結した。今後も日本と産業面で補完的な役割を果たし、両国の経済を引き続き発展させ、レジリエンスを高めていきたい。さらに、日本が台湾の「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)」への参加を引き続き支持するよう期待している。

第三に、民主主義陣営と肩を並べ、抑止力を発揮し、中国の権威主義が誤った決断を下さないよう努める。第四に、台湾は対等と尊厳に基づく限り、二国間発展を促進するために、中国との交流と協力に積極的に取り組む。

一方、石破氏は、近年の世界情勢は平穏無事とはいかず、特にロシアによるウクライナ侵攻は終わりの見えない泥沼に陥っていると指摘した。日本には、「ウクライナは明日の東アジアかもしれない」との強い危機感があり、最優先事項は東アジアがウクライナの二の舞にならないよう防ぐことだと強調した石破氏は、民主主義陣営が連携して、抑止力を発揮してこそ、地域の平和と安定が維持できるとした。

石破氏はそのほか、日本の災害に対する頼総統のお見舞いに謝意を表した。頻繁に発生する自然災害は台湾と日本が共に直面する問題でもある。台湾では近年、多くの地震が発生している。災害発生時に政府の迅速な対応を見た石破氏は、「被災者は政府の指示に従い、コンテナ車は素早く被災地に物資を届け、テントやトイレを設置していた。その光景をテレビで見た日本国民は驚き、感心していた」と称えた。

訪問団メンバーは、石破氏のほか、衆議院議員の前原誠司氏、中谷元氏、長島昭久氏、渡辺周氏、北神圭朗氏の6名。

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