外交部は近日、オランダ、リトアニア、米国、英国などで台湾に友好的な動議の採決や共同声明の発表などが相次いでいることを明らかにした。
オランダ国会第二院(下院)は12日、1971年10月25日に採択された国連総会第2758号決議(いわゆるアルバニア決議)は「中華人民共和国が台湾に対する主権を有する」とは言及しておらず、台湾による国連あるいはその他の国際組織への加盟を排除するものではないとする動議を、合計150人の議員のうち147人の賛成という圧倒的多数で可決した。今月10日に第79回国連総会が米ニューヨークの国連本部で開幕したばかりというタイミングでもあり、この動議の採択は極めて大きな意義を持つ。この動議はまた、中華人民共和国が国連総会第2758号決議の内容を曲解し、台湾の国際参与を妨害していると指摘。台湾が国際民間航空機関(ICAO)や世界保健機関(WHO)などの国際組織に加盟することはオランダの国益に合致するものだと主張している。
アメリカのカート・キャンベル国務副長官とリトアニア外務省のガブリエリュス・ランズベルギス大臣は12日、リトアニアの首都ビルニュスで第4回「インド太平洋に関する米・リトアニア戦略対話」を開催した。その後に発表した共同声明には、台湾とリトアニアが強固な経済パートナーシップを確立すること、台湾が国際フォーラムに有意義な参加を果たすことなどを支持することが盛り込まれた。また、米国とリトアニアは、南シナ海における中国の挑発的行動に懸念を寄せ、且つ台湾海峡の平和と安定の重要性を強調。力または威圧によるあらゆる一方的な現状変更の試みに反対することも表明した。
イギリスのデイビッド・ラミー外務・英連邦・開発大臣とアメリカのアントニー・ブリンケン国務長官は10日、ロンドンで初めてとなる「英米戦略対話」(UK-US Strategic Dialogue)を開催。14日に発表した共同声明では、台湾海峡の平和と安定が国際社会全体の安全と繁栄に不可欠であり、台湾と中国の問題が平和的方法によって解決されるよう呼びかけることが盛り込まれた。
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中華民国(台湾)外交部は、各国のこうした動きを高く評価し、謝意を伝えると同時に、「台湾海峡の平和と安定はすでに国際社会における共通認識となっている。台湾と近い理念を持つ国々が台湾海峡の情勢に関心を寄せ、ルールに基づく国際秩序を守るべく実際の行動を起こしていることを歓迎する。台湾は今後も近い理念を持つ国々との連携を強化し、経済や社会のレジリエンスを強化し、一丸となって権威主義の拡張による脅威に対抗し、インド太平洋地域の民主主義、平和、繁栄を守っていきたい」とコメントしている。