2024/10/20

Taiwan Today

政治

「国家防災日」防災訓練の一環で内政部が国際防災セミナーを開催

2024/09/19
台湾では9月21日が「国家防災日」。内政部は大規模な防災訓練など関連活動を行う。18日には「921大地震25周年防災救助・人道支援国際セミナー」を開催した。写真は台湾とドイツの捜索救助隊の協力覚書調印式。(内政部サイトより)
内政部が18日、内政部消防署訓練センターにおいて「921地震25周年災害防救及人道救援国際研討会」(921大地震25周年防災救助・人道支援国際セミナー)を開催した。台湾では1999年に台湾中部で発生した「921大地震」を記念するため毎年9月21日を「国家防災日」(国家防災デー)と定めている。今年もこれに合わせて大規模な防災訓練など3日間にわたる活動が予定されており、18日にはそのスタートを切る形で、9カ国の大使館もしくは代表処の関係者18名が招かれる中、同セミナーが開かれた。また、開幕式では台湾とドイツの捜索救助隊が協力覚書に調印、国際的な防災協力に新たな1ページを開いた。
 
内政部の劉世芳部長(=大臣)は今年が「921大地震」から25年の節目の年であることに触れた上で、災害に備える力を強化するため毎年9月21日に一連の啓蒙活動と大規模な防災訓練を行っており、今年は特別に各国の専門家、政府関係者、駐台代表処に参加してもらって各国の防災経験を分かち合うと説明した。劉内政部長は、「災害救助と人道支援は国の違いを超えた課題だ。我々は団結してこそ大自然がもたらす厳しい挑戦に立ち向かうことが出来る」と訴えた。
 
18日のセミナーには海外の専門家たちがスピーカーとして参加し、世界で起きた重大災害への対応経験について深く議論した。そのうちドイツの特殊救助隊はトルコ・シリア地震での救助活動とドローンの応用について報告、救助活動における科学技術の画期的な応用を紹介した。米国の地震と防災の専門家も大規模地震への対応戦略を説明すると共に国際協力の必要性を強調。このほか日本の東京消防庁は能登半島地震での実務経験をほかの国々と共有した。
 
劉内政部長は、台湾の特殊捜救隊とドイツの救助隊との緊密な協力関係について言及、救助技術と災害救助犬の訓練などで頻繁に交流していることを指摘した。この日台湾の捜救隊とドイツの救助隊は正式に協力覚書を締結。今後災害救助や人道支援に関する分野でこれまで以上に密接に連携し、災害発生時の合同救助能力の向上を図ることになった。劉内政部長はこの日のセミナーに外国の関係者が多く参加したことに触れ、「台湾と各国との防災及び災害対応での協力関係を促進する」と評価した。
 
カナダの駐台北貿易弁事処は台湾の防災体系に対する見方を報告すると共に、各国が防災面で台湾と協力することを奨励。また今回のセミナーに各国が積極的に参与していることは世界の防災分野で台湾が重要な役割を担っていること、そして将来の国際的な防災協力においてしっかりとした基礎を築いていることを物語っていると称えた。
 
 

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