2024/09/28

Taiwan Today

政治

台湾映画《娘の娘》が東京国際映画祭のコンペティション部門にノミネート

2024/09/26
第37回東京国際映画祭の最優秀賞を競うコンペティション部門に黄熙監督の《娘の娘》がノミネートされた。台湾映画のノミネートは2004年以降で初めて。(文化部サイトより)
第37回東京国際映画祭(10月28日~11月6日)の最優秀賞を競うコンペティション部門に台湾の作品がノミネートされた。主催者が25日午後に発表したところによると、ホウ・シャオシェン(侯孝賢)氏、シルヴィア・チャン(張艾嘉)氏が製作、ホアン・シー(黄煕)氏がメガホンをとった台湾映画《女児的女児》(邦題:娘の娘)がノミネートされたほか、片山慎三監督による台日合作映画で、90%以上が台湾で撮影された《雨中的欲情》(邦題:雨の中の欲情)もノミネート作品に選ばれた。また、「アジアの未来」部門には台日米の合作映画でリー・カンション(李康生)氏が主演した《黒之牛》(邦題:黒の牛)がノミネートされた。なお、台湾映画は1999年の東京国際映画祭で、チャン・ツォーチ(張作驥)監督の《黒暗之光》(邦題:ダークネス&ライト)がグランプリを受賞している。
 
文化行政を担う中央省庁・文化部によると、李遠文化部長(=文化大臣)は今月訪日し、東京国際映画祭のチェアマン安藤裕康氏を表敬訪問した際、台湾映画のコンペティション部門へのノミネートが2004年のチェン・ウェンタン(鄭文堂)監督作品《経過》(邦題:時の流れの中で)以降途絶えていることに触れ、来年も同映画祭に参加し、ノミネートを目指す考えを示した。今回ノミネートが実現し、目標が前倒しで達成されたことを知り、李文化部長は「非常に喜ばしく、誇りに思う」と述べたという。今年の東京国際映画祭では《女児的女児》がコンペティション部門にノミネートされたほか、《本日公休》(邦題:本日公休)のフー・ティエンユー(傅天余)監督が黒澤明賞を受賞している。
 
李文化部長は、映像作品は台湾文化を表現する重要な方法の一つだと指摘、今後も文化部が各国に設ける出先機関(部署)を通じて各国際映画祭と協力し、最新の台湾映画をより多く各国での映画見本市や市場に送り込んでいく考えを示した。同時に文化部は優れたストーリーの発掘や、可能性を秘めた新人及び重要な人材の育成、撮影環境の整備の面で業界をサポートしていくと説明、さらには政府と民間からのサポートを強化し、国際的な合作力を高め、世界展開を進めて台湾映画に新たな時代を切り開けるよう期待した。
 
今年の東京国際映画祭には110カ国・地域から2,023作品がエントリー。《女児的女児》ではベテラン俳優のシルヴィア・チャンが親子関係について心に矛盾と葛藤を抱える母親を熱演。優れた演技と細やかな表現は先ごろのトロント国際映画祭でも「Platform Award - Honorable Mention」を受けている。
 
11月6日のクロージングセレモニーで、コンペティション部門のグランプリ、最優秀監督賞、最優秀女優賞、最優秀男優賞、審査委員特別賞、最優秀芸術貢献賞の受賞者・作品が発表される。
 
 

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